毛並みん「WELCOME TO KENAMIN KINGDOM」

以前から楽曲を提供していた毛並みん。

 

twitter.com

 

楽曲がたまったので、アルバムを制作しました。

https://i0.wp.com/kenamin.tokyo/wp-content/uploads/2017/07/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%B1%E3%81%A0%E3%81%91.png?resize=500%2C500

 

自分が好きな音楽を雑多に、しかしシンプルに詰め込んだつもりです。

よければ聴いていただけるとうれしいです。

 

入手方法等は毛並みん公式をご確認ください。

kenamin.tokyo

 

 

けものフレンズ「もりのおんがくかい」

アニメ「けものフレンズ」のオーケストラコンサートの昼公演を聴いてきました。

演奏は東京フィルハーモニー交響楽団、指揮者は竹本泰蔵さん。

 

◇セットリスト

01.けものパレード

02.メドレーⅠ

 風を感じて

 てんやわんや

 ほがらかな2匹

 かわいい2匹

03.メドレーⅡ

 凪

 水辺のやすらぎ

 洞窟の奥

 スコールが来た!

04.メドレーⅢ

 ジャングルの中で

 とぼけた仲間達

 楽しい仲間達

 動物紹介

 けもの達のいきづかい

05.メドレーⅣ

 サンドスター

 ようこそジャパリパークへ

06.セルリアン

07.メドレーⅥ

 一筋縄ではいかないミーティング

 さわがしい2匹

08.メドレーⅦ

 けもの達の哀しみ

 お家ができた!

 ほっこり温泉

 けもの達のクッキング

09.メドレーⅧ

 自然の中で

 不安な瞬間

 けものおばけ

10.けもの達のたたかい

11.メドレーⅩ

 強大な敵

 フィナーレ

12.メドレーⅪ

 ようこそジャパリパークへ

 大空ドリーマー

 ホップステップフレンズ

 ぼくのフレンズ

En.

13.ようこそジャパリパークへ

 

とても楽しいコンサートでした。

もともとサウンドトラックがとても印象的なアニメだったこともあり、BGM単体で聴いても面白かったです。

大きく分けて主題歌などのポップス楽曲とサウンドトラックの器楽曲の2種類がありましたが、サウンドトラック系楽曲が特にすばらしく、オリジナルの印象を大切にしつつ効果音等を特殊奏法で表現したりと工夫が光っていました。

東京フィルの演奏も綺麗で、特に木管楽器をはじめとした独奏のすばらしさが印象的でした。

 

「ほがらかな2匹」のようなスチールドラム風の音色でメロディが奏でられる楽曲は鍵盤楽器やピアノを組み合わせて音色を再現していました。

「とぼけた仲間達」や「楽しい仲間達」の変な効果音もポルタメント等で再現されていて面白く聴きました。

また、サバンナ風な楽曲ではラテンパーカッションが活躍していました。

「洞窟の奥」の最初のメロディをチェロの独奏にしていたのは驚きましたが、とてもよかったです。

 

「けもの達のたたかい」では三味線も参加!ドラムやパーカッションのソロバトルも交えた熱い演奏を聴かせてくれました。ここで会場が一気に沸いたのが印象的でしたね。

「フィナーレ」での高揚感を味わった後は歌もののメドレーで締め。4曲ともかなりアレンジが加えられており、大空ドリーマーのロイヤルのパート(真っ白な大地に足跡を残せ)でのヴァイオリンにはかなりグッときました。ぼくのフレンドはかなりクラシカルにアレンジがされ、ヴァイオリンと木管楽器によるAメロの掛け合いからのサビという構成も綺麗でした。最後はジャパリパークの主題が回帰して終了。

 

アンコールは三味線を加えた全員でのジャパリパーク

客席に手拍子や合唱をあおり、一体感のあるエンディングでした。

とても楽しかったですし、よい編曲もたくさんあったので、ソフト化も期待したいですね。

 

2017年上半期私的ベストアルバム

早いもので、もう2017年も折り返し地点です。

 

今年もいろいろ聴きましたが、仕事がなかなかに激しさを増しており、聴き込みが全然たりてません。なのでその中でも第一印象が素晴らしかったもの、何度も聴いているものを。

 

10.Trouvère Quartet「Typsy Tune」 

Tipsy Tune

Tipsy Tune

 

 日本を代表するサクソフォン四重奏団の、この編成では最後となってしまったアルバム。
スタンダードな楽曲と遊びの楽曲がバランスよく配置され、メンバーの他界という悲しい出来事を忘れるような爽やかな音楽を聞かせてくれた。

 

09.Kreator「Gods Of Violence」

Gods of Violence

Gods of Violence

 

スラッシュメタルの大御所。このアルバムではじめて聴いたのだけど、これがめちゃくちゃカッコいい。旧作も聴いていきたいところ。

 

08.ドレスコーズ「平凡」 

平凡【TYPE-B(初回限定盤)】CD+DVD

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毎回まったく違う印象のアルバムを作るドレスコーズ。今回は随分とファンキーで、そう来たかという感じ。
とはいえクオリティは高く、しっかりカッコいいのである。

 

07.VersaillesLineage ~薔薇の末裔~」
武道館公演での配布ミニアルバム。
配布にしてしまうのが勿体無いくらいの勝負曲が揃っており、何度でも聴きたい名盤。

 

06.橋本絵莉子波多野裕文橋本絵莉子波多野裕文

橋本絵莉子波多野裕文

橋本絵莉子波多野裕文

 

People In The Boxチャットモンチーのメンバーによるコラボレーション。
作曲は波多野が担当し、Peopleでも聴ける素直なメロディと波多野による多彩な楽器サウンドが魅力。
歌詞は曲によって橋本、波多野両方が書いており、これもかなり秀逸。わかりそうでちょっとトんでるような。

 

05.Morgaua Quartet「Tributelogy」

Tributelogy

Tributelogy

 

プログレッシブ・ロックバンドEL&Pのカバー曲のみで構成されたアルバム。
モルゴーアの素晴らしいテクニックはもちろんのこと、原曲への愛をとても感じる仕上がりになっている。
中でも30分の「悪の教典#9」は圧巻。

 

04.けものフレンズ「Japari Cafe」 

けものフレンズは最高のアニメだった。
楽曲もいいんだコレが。
ボーカロイド界隈で名を馳せた作曲家を中心に、ポップでキャッチーな曲が並び、大満足の内容。

 

03.MR.BIG「Defying Gravity」 

デファイング・グラヴィティ

デファイング・グラヴィティ

 

 前作はテクニカル面が抑えられ、ビリーのベースもおとなしく正直物足りなかったのだが、今作ではビリーとポールのバトルやユニゾンが大々的に。
しかし見どころはそこだけでなく、アダルトな雰囲気のブルース由来フレーズ等の説得力。
何気ないフレーズを味わい深く聴かせる技はさらに磨きがかかっており、ライブでも聴いてみたい曲が多い良作。

 

02.Secret Sphere「The Nature Of Time」 

ザ・ネイチャー・オブ・タイム

ザ・ネイチャー・オブ・タイム

 

ここ数年は来日公演も行っているイタリアのメタルバンドの新作。
プログレッシブ・メタルの要素を多分に含みながらもやはりこのバンドのウリはクサいメロディとミケーレ・ルッピの歌唱。
前作はややパンチが弱いメロディが多いと感じたのに対し、今回はかなり即効性の高いメロディが詰まっており、好印象。
また来日してくれないかな。

 

01.cali≠gari「13」 

13(ジュウサン) 狂信盤(Blu-ray付)

13(ジュウサン) 狂信盤(Blu-ray付)

 

やはり好きなバンドが期待以上のものを出してくるとそればかり聴いてしまう。
13という不吉な数をイメージしたダークな印象の曲が多数収録されており、コンパクトながらどれも面白い。
奇形メルヘン音楽隊をやっていた頃を想起させる「トイレでGO!」やゲストを大々的に導入した「汚れた夜」。
ベースアレンジが耳を引く「トカゲのロミオ」や前衛的な「ゼロサムゲーム」、クセになる「ファニソン」など聴きどころばかり。
ツアーにも複数箇所通うので楽しみ。

瑞雲祭りに行った話

相変わらず音楽は聴いていますが、いまいち書く気になれません。

この間の土曜日は、ブラウザゲーム艦隊これくしょん」が富士急ハイランドとコラボレーションするとのことで、行ってきました。

 

朝6時過ぎに出発し、電車を乗り継いで、到着したのは9時30分頃。

 

園内には既に瑞雲色(緑色)の法被を着用した提督たちがうろうろ。

物販はどうやらかなり並んでおり、そちらに行くと11時からの1/1瑞雲の除幕式に間に合わないと思われたため、まずはスタンプラリーの台紙を購入して除幕式へ。

 

実際に間近で観る瑞雲は迫力がすごく、とても興奮しました。

 

 パンフレットには「瑞雲ハイランド」と記載され、至る所に艦娘のパネルとスタンプラリーが設置されていました。

ここまで気合の入ったコラボだとは思っていませんでした。

結局この日、アトラクションには一つも乗らなかったのですが、園内を歩き回るだけで楽しく、満足しました。

 

スタンプラリーを堪能して、昼過ぎからはシアターでイベント。

このチケットをうっかり申し込んで、うっかり当選したためひとり富士急をすることになったのでした。

イベントの内容は観艦式より若干バラエティ寄りといった感じで、艦娘声優のトークやお絵かきゲーム、太鼓パフォーマンスや管楽アンサンブルといったものでした。

管楽アンサンブルはトランペット2本、トロンボーン、アルトサクソフォンという編成で、どういう経緯でこの編成になったのか気になりました。

 

日向の声優である大坪さんは相変わらずの自由っぷりで、ネタに溢れたトークを展開。さすがの面白さでした。タニベユミさんは艦娘音頭では白露型として歌唱を披露。ここでは白露がLive2Dで映し出され、素晴らしかったです。また、音頭レクチャーでも大活躍でした。

今回はイベント初登場の艦娘声優さんも多かったのですが、特に咲々木瞳さんの所作は見事ですっかりファンになりました。

 

イベント後は瑞雲の周りを囲んで踊る会。

かなりの数の提督が詰めかけ、手を伸ばす余裕もないほど。

いやー、あんなに熱い「瑞雲」コールが起きるなんて、かなりシュールでしたね。

 

ともあれ、すっかり楽しんで帰路についたのでした。

7月末まで瑞雲は展示してあるとのことなので、「あっ…瑞雲…」と思ったらまた行くかもしれません。

 

東京からだと片道は2500円くらい、入園料だけなら1600円くらい。

往復6時間かかることを除けば、わりと気軽に行けるということがわかりました。

 

 

 

 

cali≠gari「@ F.A.D.横浜」

ニュウアルヴァム「13」をリリースしたカリガリのツアー初日に行ってきました!

 

 

■セットリスト
01.ゼロサムゲーム
02.トカゲのロミオ
03.汚れた夜
04.蜃気楼とデジャヴ
05.-踏-
06.トイレでGO!
07.マグロ
08.ちぎられたロマンス
09.色悪
10.三文情死エキストラ
11.東京ロゼヲモンド倶楽部
12.オーバーナイトハイキング
13.紅麗死異愛羅武勇
14.一切を乱暴に
15.淫美まるでカオスな
16.ファニソン
17.落花枝に帰らず破鏡再び照らさず

 

En.1
18.冷たい雨
19.深夜、貨物ヤード裏の埠頭からコンビナートを眺めていた

 

En.2
20.ギラギラ
21.クソバカゴミゲロ

セットリストは「13」の曲を順に演奏しつつ、合間に過去の楽曲を挟むスタイル。
ステージ上手にはパーカッションが設置されており、ゼロサムゲームなどで青さんが演奏していました。

ゼロサムゲームはまだまだ化ける余地がありそう。楽曲の空気感も相まって、ダークな雰囲気へのイントロダクションとして機能していました。
ベースのイントロを抜き出した速弾きに導かれての「トカゲのロミオ」は納得の盛り上がり。続く「汚れた夜」はライブで聴くと、復活後の曲にはあまりなかったひねくれた味が感じられて面白かったです。
「蜃気楼とデジャヴ」はやはりライブで聴くサビが最高にテンション上がります。サビのベースが高音域なのもあってか重心が高く夏っぽいサウンド
「トイレでGO!」は凄まじい盛り上がり。コール・アンド・レスポンス、トイレでGO!の大合唱は既に完成されており、ライブを重ねることでどこまで成長するか楽しみです。
「マグロ」につづいては珍しく「ちぎられたロマンス」。かなり初期の曲ですが、今作の世界観にもマッチしていました。
「色悪」ではサビでの合唱がもっとうまくいければ…という感も。青さんのマイクがヘッドセットになっていたのですが、若干口との距離感があり、たまに音量が小さかったりしました。そこらへんもツアー中に改善されるのかな。

 

「三文情死エキストラ」「東京ロゼヲモンド倶楽部」のジャズ風楽曲は最高に良かったです。特にロゼヲモンドでは石井さんが珍しく張った歌い方をしており、それが凄くハマっていたんですよね。
「オーバーナイトハイキング」では物販のすごくひかるみっしつさんが大量に掲げられ、幻想的さは皆無になってしまい代わりに宗教感が出てしまってました。これは今ツアーは仕方ないかな。
「紅麗死異愛羅武勇」など、石井さんはちょいちょい入りをミスっており、完全な本調子ではないように見えましたが、それが初日らしい勢いにもつながり、全体的にはよいパフォーマンスになっていたと思います。
機材トラブルからの「一切を乱暴に」はライブで化けるだろうなと思っていた曲。想像通りの激しさで、これもツアー後半で聴くのが楽しみです。

「ファニソン」では青さんが全編でパーカッションを使用。個人的にはSOFT BALLETあたりのニューウェイヴ的な影響も感じました。
「落花枝に帰らず破鏡再び照らさず」で本編は終了。

 

いつもどおりまったりしたMCからのアンコールは「冷たい雨」「深夜、貨物ヤード裏の埠頭からコンビナートを眺めていた」。
ギターソロもバッチリ決まり、アルバムの世界観がしっかり表現されていたように感じました。

ダブルアンコールで「ギラギラ」「クソバカゴミゲロ」。
全体的に初日らしい初々しさと荒さの味がよい塩梅で、とても楽しいライブでした。
私は9月の東名阪のチケットも既に取っているので、その頃にどんな風に楽曲たちが成長しているか、今から楽しみです。

cali≠gari「13」

カリガリのフルアルバムが出ました!
 
13(ジュウサン) 狂信盤(Blu-ray付)

13(ジュウサン) 狂信盤(Blu-ray付)

 

 

フラゲ日に初回版・通常版ともに購入し、聴きまくっています。
第8期の音源はどれも大なり小なりコンセプトがありますが、今作も例に漏れず。
タイトルが「13」ということもあり、不吉さ、暗さを押し出した曲が多くなっています。
サウンドもよりまとまりを増し、この3人+ゲストミュージシャンという編成が完成形に達したように思いました。
 
青さん作の「ゼロサムゲーム」は三拍子と四拍子が共存し、ゲストミュージシャンの即興的なプレイが印象的です。1トラック目の環境音の流れから考えても明らかに社会的メッセージを内包しているのですが、主張でなくあくまで皮肉にとどめるバランス感がこのバンドらしさ。
 
続く「トカゲのロミオ」はキラーチューン。一人だけでもストーリーを持っていってしまうような村井さんの変幻自在のベースプレイや青さんのキレのあるカッティングといった演奏面も素晴らしいのですが、石井さんの曲と歌詞がとても好きです。言葉遊びを交えつつも切ない後味を残す名曲。
 
「汚れた夜」は配信版とは変わってゲストミュージシャンが大量に参加。サクソフォンティンパニがアクセントとなり、配信版よりも明るい雰囲気に仕上がっています。こちらのほうはなんとなく新宿っぽさを感じますね。
 
「トイレでGO!」はマグロや君が咲く山に通じる猟奇ソング。スラップを織り交ぜた明るい狂気が奇形メルヘン音楽隊だったころの彼らを思い起こさせますが、温度感はあくまで現在形。やはり第三者的な皮肉的視線を感じます。
 
「色悪」はある意味、驚きでした。サビがコーラスだけというのもありますが、まるでジャケットのアスタロトを描いたような歌詞の描写力、そしてこんなに描写的な詩を石井さんが出してきたという新鮮さ。耽美的なサウンドでクセになります。
 
「三文情死エキストラ」は村井さんと青さんによるジャズ風の楽曲。アルバムの中では比較的日常風景に近い曲で、歌詞もどこかポジティブ。以前の曲ではこういった別ジャンルへのアプローチにどこか歪さが漂っていてそれも魅力だったのですが、ここではカリガリとして完成された上での表現を感じます。
 
「一切を乱暴に」は直接的で攻撃的。猿シリーズにつながるような言葉遊びもあり、明らかにコールアンドレスポンスを想定したパートもありで、ライブで映えそうです。
 
「ファニソン」は少し落ち着いた雰囲気。一定の温度感とスラップベースの上を「ファニーソング」が綴られていきます。求めないで、こんなファニソンとバッサリする歌詞も印象的ですね。
 
「落花枝に帰らず破鏡再び照らさず」はお洒落なピアノが印象的で、快速なテンポの上でゆったりしたフレーズが流れます。何かの喪失を思わせる切ないような焦るようなサウンド、ライブでどう化けるか楽しみです。
 
 
「深夜、貨物ヤードの裏の埠頭からコンビナートを眺めていた」は青さんによるしっとりした曲。まさに深夜を思わせるような音像や月の照り返しのようなリバーブ、特殊効果が心地よいです。ダークで切れのある曲が多い中、この曲はエンドロールのような役割を果たしているように思えました。
 
合計40分弱というコンパクトさの中に様々なチャレンジや実験が含まれていて、集中したままスルッと聴けます。
音源として完成しているので、これらの楽曲がライブでどのように化けるかも今から楽しみですね。
  

東京佼成ウインドオーケストラ「第133回定期演奏会」

 

 

01.オリエント急行(P.スパーク)
02.ピアノと吹奏楽のための協奏曲(長生淳
03.交響詩「海」(C.ドビュッシー / 木村政巳)
04.バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲(M.ラヴェル / 仲田守)

 

TKWOの定期演奏会に行ってきました。
指揮は秋山和慶さん。音源では沢山聴いている指揮者ですが、実演で聴くのは初めてでした。

 

まずは親しみやすい人気曲「オリエント急行」。
こういったキャッチーな曲はともすれば軽くなってしまいがちだと思うのですが、
堅実な表現や、中域もしっかり作り込んだサウンドで極上の響きを楽しむことができました。

 

世界初演のピアノ協奏曲は独奏が金子三勇士さん。曲は長生淳さんによる新作。
メシアンやピアノ協奏曲の名曲を意識しつつもいつもの長生さんらしく格好いい曲でした。
吹奏楽とピアノが交互に掛け合いをしたり、ピアノの旋律から響きを吹奏楽が受け継いだりと、
単なる伴奏でない有機的な絡み合いが楽しい楽曲で、掛け合いでの細かいパッセージなどは音源としても聴いてみたくなりました。
金子さんのピアノもパワフルで切れ味鋭く、アクションも派手で面白く聴くことができました。
同様の編成ではガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」等が編曲されて取り上げられることが多いですが、
この曲は吹奏楽とピアノという編成に新しい選択肢をもたらしてくれたのではないでしょうか。

 

休憩を挟んで、ドビュッシーの「海」。
コンクール等でよく聞く曲ですが今回は原曲のイメージに沿った新しい編曲とのこと。
TKWOの美しい弱奏がよく活きるような編曲で、響きのうつろいや水墨画のような色彩感を楽しみました。

 

最後に演奏されたのは「ダフニスとクロエ」。
これもよく演奏される曲で、アマチュアによる演奏はかなりの回数を聴いた覚えがあります。
「夜明け」は技術的な難しさを全く感じさせない美しい弱奏から日の出までのグラデーションが絶品。
フルートをはじめとした各木管楽器のソロも素晴らしく、心地よい時間を過ごしました。
「全員の踊り」では高いテンションながらも常に制御された余裕のあるサウンド
この曲の良さを再認識させてくれる好演だったと思います。

 

今回もとてもいい演奏会でした。
チラシにて来期の定期演奏会の曲目が発表されていましたが、
フーサ、フェラン、グルダなど興味深い曲ばかりで興奮しました。
来期は全公演、行ける限り行きたいですね。楽しみです。