「LOUD PARK 2017 @ さいたまスーパーアリーナ 一日目」

今年も行ってきました、LOUDPARK
2日券で準備も万端。

まずは1日目について。

 

 

■10/14(土)
・BEYOND THE BLACK
・L.A.GUNS
・ANTHEM
・BRUJERIA
OPETH
・OVERKILL
ALICE COOPER
・EMPEROR
・SLAYER

 

・BEYOND THE BLACK
女性ヴォーカルのバンド。MCでは日本語で「日本、来れて、うれしい」と言っておりほほえましかったです。
へヴィな曲もあり、モーターヘッドカヴァーのピアノ弾き語りありと緩急のついたステージで好印象でした。

 

・L.A.GUNS
つい最近、復活新作アルバムが出たL.A.GUNS。
曲もパフォーマンスもとてもかっこよく、楽しんで観ることができました。

 

・ANTHEM
日本のバンド。さかもとえいぞう在籍時は少し聞いていたのですが、ライブを観るのははじめてでした。
柴田さんの存在感あるベースプレイと、ジャパメタ感のあるメロディは安心感がありましたね。

 

・BRUJERIA
目当てだったバンド。
覆面でマ◯リファナと連呼するという、ともすれば悪ふざけにも見えるコンセプトを高い演奏力と有無を言わせぬ攻撃性で仕上げたようなバンドで、音楽のとっつきづらさの割にはMCや動きといったパフォーマンスにより、はじめて聴いたような人たちにもかなりウケていたように思います。
中でも某大統領を批判する曲については衝撃的なTシャツのデザインも相まって凄い盛り上がりでした。
演奏後は楽しげにマ◯リファナ讃歌を歌って終了。期待通りの素晴らしいライブでした。

 

OPETH
最近の作品はプログレ成分が強いOPETH。セットリストも最新作から数曲ありましたが、後半ではデス成分を含んだ時代の作品も披露。10分越えの曲も多く、持ち時間内では5曲しか演奏できずにちょっと物足りなさを感じました。演奏もすばらしく、いつまでも聞いていたいような心地よさでしたね。ぜひワンマンでも観てみたくなりました。

 

・OVERKILL
スラッシュメタルはけっこう好きなのですが、ほぼ聴いたことがありませんでした。
ギターの音のザクザク感はこれぞスラッシュといった感じで素晴らしく、Voも高精度で感動しました。
疲れていたため、アリーナ後方で座ってみていたためあまりじっくりとは聴けていないですが、このあと音源も掘ってみようと思います。

 

ALICE COOPER
今年69歳のアリス・クーパー。これは見逃せないと思っていました。
音源では少しぬるいなと感じていたのですが、ライブではパフォーマンスと相まって素晴らしいショウを魅せてくれました。
まず目を奪われたのはそのステッキさばき。くるくると回してみたり、振りかざしてみたりとどの動きもキレキレで、まったく歳を感じさせません。また、ライブの合間でタイミングよくメンバーの短いソロタイムが挿入され、そこでアリスの衣装替えが行われるという計算された進行(喉の回復も兼ねていたかも?)。
ギミックも多数あり、ステージ後方のおもちゃ箱からは衣装やドールなどさまざまな舞台装置が飛び出しました。
中でも印象的なのは電気刑とギロチンのギミックでしょう。電気刑に処されたら巨人化して現れたり、ギロチンに処されたら首を持って登場したりと、まさに悪夢の世界観が十二分に表現されていました。
ギロチンに処されるときの表情なども完成されていましたね。とても満足度の高いライブでした。

 

・EMPEROR
2ndアルバムの完全再現に数曲追加したセットリスト。
ちょっと予習が足りていなかったのが悔やまれますが、イーサーンをはじめ気合の入ったプレイで圧倒されました。アリスでなごんだ空気が一気にブラックに塗りつぶされていくのはある種、痛快ですらありましたね。

 

・SLAYER
1日目のトリはスレイヤー。2015年でも一度観ているのですが、そのときは初ラウパで体力を使い切り、スタンド席で半ば寝ながら観ていました。今年は途中での温存もバッチリで、しっかり堪能することができました。
最新作のREPENTLESSで口火を切った後もところどころでWar Ensembleのようなキラーチューンをはさみつつの圧巻のパフォーマンス。ケリー・キングのリフはやはりシビれますね。ゲイリー・ホルトのソロも素晴らしかったです。最後はRaining Blood、Chemical Warfare、Angel Of Deathの必殺の三連コンボ。Angel Of Death冒頭トム・アラヤのの絶叫は、前回もそうでしたがあの高さが今も出ることが驚異ですし感動しますね。ポール・ボスタフもやはり多少足技が弱いと感じたものの、かっこいいアクションのドラミングでした。
いいトリだったと思います。
そろそろ、ゲイリーの音楽性も入れた新曲とか、聴いてみたいですね。

 

観たバンドすべてが楽しく、とてもよい1日目だったと思います。

森下唯「アルカン ピアノコレクション3 《風のように》」

森下さんのアルカンアルバムが今年も発売されました。
今までの「交響曲」「協奏曲」と合わせ、今回の5曲で「すべての短調による12の練習曲」は完結となります。

 

アルカン ピアノ・コレクション3《風のように》

アルカン ピアノ・コレクション3《風のように》

 


まずは「すべての短調による12の練習曲」の第1曲~第3曲。
「風のように」は難易度と指定テンポが相まって、なかなかタイトル通りの表現をするのが困難な楽曲という印象でしたが、森下さんの演奏は早く軽く、なめらかでまさに「風」をイメージさせられました。
「モロッシアのリズムで」は舞曲らしい3拍子。テンポをキープしつつ適度に揺らすという塩梅がとても心地よく、自然です。
「悪魔的スケルツォ」はその名の通り。力強いパッセージはもちろんのことですが、後半での弱音による早いパッセージの連続も聴きどころです。森下さんの演奏は弱音でも神経がいきとどいており、繊細かつ力強い印象を受けます。

 

「悲愴な様式による3つの曲」はアルカン初期の作品ですが、中でも「風」は比較的有名。連なる連符による風の表現と、長い音符で奏されるメロディーの対比が美しい楽曲です。この曲は私も大好きな曲。生演奏を聴いたときにも感じたのですが、森下さんは強弱の描き分けによる声部の立たせ方が絶妙で、聴こえてほしいパートがしっかり聴こえるんですよね。楽曲本来の魅力を伝えたいという気持ちが表れているかのようです。


そして「すべての短調による12の練習曲」の第11曲~第12曲。
「序曲」は14分に及ぶ曲で、オーケストラのような豪華な響きが印象的。演奏も各パートのキャラクターがよく描き分けられていて、楽しく聴くことができました。
最後を飾るのは「イソップの饗宴」。最初に提示される主題が様々に変奏されていく曲で、中には演奏不可能なのではと思えるような難易度の箇所もあるのですが、ここで聴くことができるのは「技巧」ではなく「音楽」であることに嬉しい驚きを感じました。
演奏者の都合などではなく、「どう演奏されるのが最も適切か?」を突き詰めた演奏と思います。そして、それを表現できるテクニック。感動しました。

 

タイトル付きの曲が多いこともあり、もしかしたら3作品の中で今作が一番とっつきやすいかもしれません。アルカン入門に最適の一枚です。ショパンやリストが好きだけどアルカンは知らない…という方はこのアルバムから入ってみては如何でしょうか。

 

 

東京佼成ウインドオーケストラ「第135回定期演奏会」

吹奏楽を聴いてきました。


00.歌劇「リナルド」から「私を泣かせてください」(G.F.ヘンデル / 大井剛史・中橋愛生)
01.モーニング・アレルヤ冬至のための(R.ネルソン)
02.メタモルフォーゼンR.シュトラウス / 中橋愛生)
03.吹奏楽のための天使ミカエルの嘆き(藤田玄播)
04.この地球を神と崇める(K.フサ)

TKWOの定期演奏会に行ってきました。
指揮は正式者の大井剛史さん。今まではTKWOとの定期演奏会では吹奏楽のために書かれた作品を取り上げてきましたが、今回は編曲作品が選曲されていました。

ヘンデルは0曲目の扱いということで、1曲目のネルソンと続けて演奏するため、拍手は遠慮いただきたい旨のアナウンス。
大井さんのアイデアをもとに中橋さんがオーケストレーションしたというヘンデルは各パートに少しずつメロディを受け持たせつつ、穏やかで澄んだサウンド。この重いプログラムにふさわしく、上品なオープニングとなりました。

 

ネルソンのモーニング・アレルヤフレデリック・フェネルが広島での体験をもとに委嘱したという作品。広島という題材から連想されるような直接的な内容ではなく、あくまでフェネルが体験したという朝日の印象が描かれています。後半部でのにぎやかなパートでのきらびやかなサウンドはさすがTKWOといったところで、金管が鳴り響いてもどこか優しさが感じられるのは素敵です。
コンサートマスターの田中さんの入団直後頃に初演された曲とのことで、フェネルのエピソードは11月、冬の始まりであるのに対し、タイトルには冬至のためとある理由について、当時の団員から「昼と夜の長さに関連して」という意図があるらしいと聞いたとか。

 

前半最後はシュトラウスの「メタモルフォーゼン」。30分の大曲です。もとは弦楽器23パートのために書かれた曲ですが、今回は管楽合奏(コントラバス有り)の編成で。もとの編成よりも多彩な楽器の種類があるとはいえ、弦楽器特有の響きであったり奏法でイメージされる楽曲のため、管楽合奏で取り組むのは非常にチャレンジングだったのではないかと想います。実際、編曲に際しても苦労はあったようですが、弦楽器ならではの奏法(トレモロやピッチカート)は意外と少なく、そういった意味では音楽的な要素に正対することができたとの話も(アフタートークにて、中橋さん)。

 

木管楽器主体での序盤ではテナーサクソフォンの松井さんの上行系での音色が印象的。次第に金管楽器も加わり、各種楽器のソロを経由して最後まで、響きがうつろい続ける様は圧巻でした。正直、1度聴いただけでは把握しきれない情報量で、これは録音でじっくり聴きたい所…。音源化、期待したいなあ…。
編曲では金管の意味をどのようにもたせるかという部分に苦心したとのことで、木管のサウンドから始まってシグナルのような音形の部分から金管主体サウンドへの変容、そしてその崩壊というストーリーを想定したとのことです。中間部ではトロンボーンのソロもあり、ここではトロンボーンの宗教的な意味合いにも着目したとのことでした。

 

休憩を経て、後半は藤田玄播さんの名曲「天使ミカエルの嘆き」。曲自体は以前から知っていたのですが、実演を聴くのははじめてでした。CDなどで聴いたときはなかなか弱奏部での響きなどまでは聴き取れなかったりするので、この手の楽曲は実演だと理解のしやすさが段違いです。冒頭でのクラリネット微分音などにはこの後演奏されるフサなどからの影響も感じ取れます。「戦い」のパートでは熱くなりすぎず、神話を聞かされるかのように「天上の戦い」が描かれました。「嘆き」パートではソロが素晴らしく、オーボエソロ、トランペットソロはとても印象的でした。大井さんの音楽は嘆きや祈りといった感傷的なパートでも常にどこか冷静さというか、理性を感じることが多く、そこが魅力だとも感じています。この日も基本的にはそのとおりで、楽譜に忠実であるという「らしさ」は保っていたのですが、やはり思い入れと言うか、メッセージ性のようなものをいつもより強く感じたように想いました。

 

最後はカレル・フサの「この地球を神と崇める」。
曲は3つの楽章からなり、1楽章の「Apotheosis」では微分音などの特殊奏法、打楽器などの効果により不安定な響きが描かれます。宇宙空間をイメージしたサウンドということで、木管低音群の不穏な音色が効果的に使われます。バスサックス、コントラバスクラリネットコントラファゴットなど。シロフォンの活躍も全楽章通してすばらしかったです。


2楽章の「Tragedy of Destruction」はまさに圧巻。人間の蛮行によって地球が破壊されていくという衝撃的な描写がなされる楽章ですが、ここでの打楽器群による行為はまさに「破壊的」。TKWOでこのような強烈なエッジの音を聴いたのははじめてです。合奏体がまさに一体化したかの如くの音圧、そして一糸乱れぬ音形からは並々ならぬ気迫を感じました。そしてこれが長いこと!このテンションを10分近くも保ってしまうのはもはや驚異的です。聴いているだけで消耗するくらいですから、演奏にあたっても相当、消耗されたことでしょう。


3楽章「Postscript」では破壊後の地球が描かれます。ここで感じられるのは虚無感です。
静かで暗い響きの中、「this beautiful earth」という言葉が2回つぶやかれ、曲は終演となります。1回目の「this beautiful earth」はサックスパート等、2回目はこの呟きのためだけに奏者がアサインされていたようでした(ピッコロ奏者が一列目で、女性が望ましい、という指定があるようです)。


演奏後はしばし静寂が会場を包み、そして拍手へ。ここちよい静寂でした。

演奏会全体を通じて「平和への想い」に満ちたとても重厚なプログラミングでした。
ここまで徹底した表現を実現したTKWOと大井剛史さんには敬服しました。
今までも大井さんは吹奏楽の表現がどこまで出来るのかという可能性を聴かせてくれていましたが、今回はさらに吹奏楽でどこまで伝えられるのかという領域までを見せてくれたように感じました。

 

音楽家のメッセージは、やはり音楽でこそ伝わると思います。
今回も演奏することによるメッセージというより、溢れ出るメッセージのようなものを感じました。これは言葉にしてしまえばともすれば陳腐化してしまうようなメッセージですが、音楽なら感情として、あるいは情景として伝わるのだなとあらためて感じました。

 

ヘンデルの曲の冒頭は「A」の音。そしてフサの最後の音も「A」の音で、自然音のAを使って循環した、まるい地球をイメージしたとのことでした。
演奏会自体が作品となった、稀有な体験だったと思います。

 

これだけの演奏会だったのに、観客の入りがあまりよくなかったのはつくづく惜しいと思いました。この日の演奏は記録としての意味合いでも、ぜひ音源化してほしいものです(2枚組になってしまいそうですが…)。

cali≠gari「△15th Caliversary"2002-2017" TOUR Re:13 @ 日比谷野外音楽堂」

カリガリのツアーファイナルに行ってきました!

 

■セットリスト
01.トカゲのロミオ
02.マグロ -電車は急に止まれない篇-
03.トイレでGO!
04.君が咲く山
05.汚れた夜 -暗夜行路篇-
06.色悪
07.東京ロゼヲモンド倶楽部
08.三文情死エキストラ
09.舌先3分サイズ ver.2.0
10.紅麗死異愛羅武勇
11.マッキーナ
12.ファニソン
13.混沌の猿
14.淫美まるでカオスな
15.落花枝に帰らず破鏡再び照らさず
16.深夜、貨物ヤード裏の埠頭からコンビナートを眺めていた

 

En1.
17.オーバーナイトハイキング
18.オヤスミナサイ
19.いつか、どこかで。
20.青春狂騒曲 -凌雲立志篇-

 

En2.
21.ゼロサムゲーム
22.-187-
23.37564。
24.一切を乱暴
25.サイレン

 

久しぶりの野音
客入れBGMはSOFT BALLETなどが流れており、既によい雰囲気が出来上がっていました。
そして席についてびっくり。ベース側の最前列!
さすが「狂信席」…高かっただけはあるぜ…。そして東名阪全通したかいがあったぜ…。

 

ほぼ定刻通りにスタートし、まずは村井さんが登場、華麗なベースソロを奏でながらステージ中央から伸びる花道を走ります。
位置のこともありこの日はベース音が聞こえまくり、見えまくりで、ピッキングのサウンドに、その名の通り射抜かれてしまいそうでした。
ベースソロから導かれるように「トカゲのロミオ」。青さんのカッティング姿がキレッキレで最高でした。「マグロ」の掛け声も楽しかったです。
大阪、名古屋の編成にプラスして打楽器奏者の大家さんも加わり、ティンパニや小物で楽曲に彩りを与えていました。

 

「トイレでGO!」のブレイクでは青さんが花道の端まで走ったかと思うと、そこにあったのはまさかの便器!「みなさんの力でこのトイレの蓋が開きます!」と煽りに煽ったあとのGO!の掛け声で蓋が開き、中から白煙が吹き出し、さらにどこからともなくトイレットペーパーが宙を舞うというカオスな空間に!(よく見ると黒子さんがトイレットペーパーを射出してました)


「君が咲く山」でホイッスルの音色を楽しんだあとは「汚れた夜」。サポートミュージシャンの演奏が冴えわたった贅沢なサウンドを堪能しました。「色悪」は完全にライブで良さが増した曲だと思います。最後の「奪い去る」での高揚感は絶品。
石井さんのヴォーカルは絶好調で、昔の曲から新しい曲まで、素晴らしいクオリティの歌唱を披露してくれました。衣装は民族っぽい感じでこれも意表を突かれた心地。

 

青さんの「さくらさくら」をモチーフにしたギターソロからの「東京ロゼヲモンド倶楽部」と「三文情死エキストラ」でもサポートの音色が大活躍。ピアノやサックスの妖艶な音色が印象的でした。
「舌先3分サイズ」を挟んで「紅麗死異愛羅武勇」。会場の時間的制約もあってか、煽りはあっさりめでしたが、盛り上がりは最高。
「マッキーナ」のジュリ扇パートではyukarieさんだけでなく、秦野さん、大家さんまでジュリ扇を持ってステージ前方に移動、青さんと一緒に踊りまくるという幸福な空間が誕生。みんな楽しそうなのがこちらも嬉しくなります。

 

膝を壊すパートであるところの「ファニソン」でジャンプしたあとは「混沌の猿」。なんだか石井さん、最近はこの曲で毎回バナナを食べている気がします。今回は歌いながらもキッチリ歌っていて熟練を感じました。
「淫美まるでカオスな」ではなんだか「エビバディダンスナウ」って言っちゃってませんか…ここ数回…という感じですが安定の盛り上がり。今回も青さんのキメポーズは優雅でした。
「落花枝に帰らず破鏡再び照らさず」では毎回ピアノパートにハッとさせられます。アウトロでの村井さんの弾きまくりも日によって違い、さらに気迫を感じる弾きっぷりでした。高音でのメロディ弾きパートも、レコーディングバージョンが満足いっているといいつつもライブでさらに遊びを持たせてくるあたりが素敵です。「深夜、貨物ヤード裏の埠頭からコンビナートを眺めていた」で本編は終了。スクリーンには「アンコールは5分後」の文字。そう、今回は舞台後方に分割された縦長スクリーンが配置されていて、曲によってMVなどが流れていました。これがまた素敵でよかったです。

 

アンコールの声とホイッスルの響きに導かれて1回目のアンコールは「オーバーナイトハイキング」から。やはり日比谷野音で日没後に演奏されるこの曲は綺麗です。続けての「オヤスミナサイ」ではサビの「オヤスミナサイ」を観客に歌わせるというサプライズもありました。そしてさらなるサプライズが「いつか、どこかで。」。これを生で聴く日が来ようとは。と同時に曲の内容から少しの不安も感じてはしまうのですが。とはいえ演奏も最高で、素直に感動しながら聴きました。そして今回配布である「青春狂騒曲」で締め。青さんの「カリガリが青春でした、と以前言いましたがそれは少し違くて、前に進んでいる限り、それが青春です。」というMCが染みましたね。

 

ダブルアンコールはおなじみ「ゼロサムゲーム」から。ここでもパーカッションが大活躍していました。「-187-」ラストでのティンパニロールも生演奏で聴くとひとしお。「37564。」と「一切を乱暴に」で頭を振ったあとは「サイレン」でラストとなりました。
スピーカーの近くで聴くサイレンはまさに音に溺れるという感じで、恍惚の一瞬でした。青さんの語りやマイクを頭にぶつけるパフォーマンスも鬼気迫っていてよかったですね。

 

何度も「ありがとう」と言って舞台を降りた青さん。
そしてスクリーンにて12月と来年4月のライブが発表されたのでした。
4月のライブタイトルは「オヤスミナサイーーーー。」という少し不穏なものですが、少し眠ったらまた起きてくれると思いますので、これからもよろしくお願いしますね。

 

「第肆回 艦これ 観艦式 夜の部 @ 東京ビックサイト4,5,6ホール」

今年も行ってきました。

去年までのパシフィコとは違い、ビックサイトでの開催。

よくなったところもあり、ちょっとな、、と思ったところもありでしたが、全体的には例年通り、楽しめました。

 

11:00 物販列(夜の部)に到着。
    物販開始(13時)までは時間があるのでほとんどの人は座って待機。
    何度か列の整備が入り、開始までには結構な人が並んでいた印象。
    とは言っても、去年よりは全然少ないですけど。
    とてもヒマだったので、積んでいたDERDIANとかの音源を消化していました。
13:15 夜の部の物販開始に伴い、列がやっと場内に。
    ここまでに雨がぱらついたりとヒヤヒヤしましたが、なんとか。
    場内ではホール6の半分くらいを物販用スペースに。残りは展示とランウェイ。
    瑞雲祭りでも見た太鼓やアンサンブルの演奏、コスプレイヤーさんによる
    艦これファッションショーのようなものが展開されていました。
14:00 レジに到着し、物販終了。今年は3時間程度で、限定品も買えたので、
    物販という点では去年までよりかなりよかったといえるでしょう。

14:15 トイレ休憩を挟み、艦これアーケードの建造チャレンジの待機列に。
    無料でカードがもらえるということでしたが、それよりもカードに
    帯の印字付きだったのが決め手でした。
15:30 建造チャレンジ終了。古鷹でした。

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15:50 ライブステージの入場列。
    本来なら15:45開場なのですが、しばらくは開場の気配なし。
    昼の部でも開場は40分近く遅れていたようなので、あまり期待せず。
16:20 開場の気配。
16:35 入場し、着席。本人確認は比較的スムーズ。
    やはり席が決まっていると気が楽です。
    席はパイプ椅子でみっちり。けっこう隣の人に干渉するくらい詰まってました。

 

さて、17時を少々過ぎてから、ようやく本編開始。

 

■セットリスト
01.加賀岬
02.恋の2-4-11
03.艦娘音頭改(Short)
04.艦娘音頭
05.吹雪(Short)
06.帰還
07.試してみても?
08.提督との絆


En.
09.月夜海

 

会話劇、キャスト陣のアドリブを含めたトーク(おもに発表関連)、第一~第三序列に渡る艦娘紹介と一言セリフがメインで、合間に上記の楽曲が挿入されるという構成でした。

 

順不同で印象に残ったことを。
・秋月によるアナウンス。
・「支援艦隊、大和です」。
・瑞鶴をなでなでする加賀さんという濃厚な瑞加賀。
・何回も間違わせて怒りながらも最終的には「あたし的にはOKです…」とか言っちゃう阿武隈。
・日向師匠の「胸が熱いな」を受けて「(那珂ボイス)それなかちゃん…(長門ボイス)それはながちゃんのだ」。
・那珂ちゃんの振る舞いに対して他艦娘は「完全にアイドルのそれだね。。」と呆れ気味。
阿賀野の「きらりーん」「きらりーん(野太い提督たちの声)」と那珂ちゃんの「きゃは」「きゃは(野太い…略)」という悪夢のようなコールアンドレスポンス。
・「じゃあ、那珂ちゃんがんばってね~」とはけようとする艦娘たちに「えっ、那珂ちゃんの歌きいていかないの!?」「ちょっとながちゃんとも話したいし~」「えっ…、ながちゃんもわたしなんだけど…」とどこまでアドリブなのかよくわからんやり取り。
・「夜戦」というキーワード反応して「やーせーん!」といきなり川内にスイッチする那珂ちゃん。「あーこれ、何にでもなれるやつだ…」。
・曲の演奏中にジャニーズ系のコンサートよろしく客席を艦娘が乗った山車が通る。動かしているのは男性スタッフたち。
・夕張さんの歌の後ろでやたらキレキレの踊りを披露する由良・阿武隈コンビ。(振り付けは野水さんとのこと)
・提督との絆はあいかわらず、四姉妹分をスイッチしながら歌唱していてすごい。
・索敵機発艦シーンは正面壁面に艦載機型のライト。
・着弾演出は発光、音声メイン。
・人数増加に伴い、トークパート等は少々減ったイメージ。

 

発表事項は以下の感じ?
・秋刀魚祭りあるよ
・秋イベで涼月実装
・アーケードイベントあるよ
・英国駆逐艦実装予定
HTML5に移行予定
・友軍艦隊実装予定

 

まだまだブラウザ版も楽しめているので、今後も改善しつつ続けていって欲しいと思いました。

cali≠gari「△15th Caliversary"2002-2017" TOUR Re:13 @ 名古屋ボトムライン」

配布CDの舌先3分サイズ新録に釣られて、名古屋に行ってきました!

 

■セットリスト
01.深夜、貨物ヤード裏の埠頭からコンビナートを眺めていた
02.トカゲのロミオ
03.舌先3分サイズ ver.2.0
04.マグロ -電車は急に止まれない篇-
05.トイレでGO!
06.汚れた夜
07.色悪
08.オーバーナイトハイキング
09.フィラメント
10.三文情死エキストラ
11.紅麗死異愛羅武勇
12.マッキーナ
13.ファニソン
14.淫美まるでカオスな
15.アレガ☆パラダイス
16.落花枝に帰らず破鏡再び照らさず
17.青春狂想曲


En1.
18.オヤスミナサイ
19.ブルーフィルム


En2.
20.ゼロサムゲーム
21.ギラギラ
22.一切を乱暴
23.クソバカゴミゲロ

 

大阪に引き続きJOJO広重の曲が客入れBGMになっていました。
ライブは「貨物ヤード」でしっとりとスタート。
ベースソロを導入に使いながらの「ロミオ」から、名古屋の配布である「舌先」へ。

 

「マグロ」新バージョンの掛け声パートはけっこういい感じに決まっていました。
マグロから「トイレ」への流れはもう鉄板になりつつありますね。
「色悪」はやはりライブで聴くとおもしろい。特にベースが弾かなくなる所から入ってきて一瞬のソロ…という流れがとても秀逸です。コーラスパートを石井さんも歌っていたり、サポートの秦野さんやyukarieさんも歌っていたりと、今回のツアーはコーラスワークがいい味出していますね。

 

なんだか久しぶりな気がする「フィラメント」。サックスのメロディが印象的なこの曲はやはり生サックス入りでの演奏が最高です。そのあとも「三文情死」「紅麗死異」とyukarieさん大活躍。
おなじみ「マッキーナ」では青さん、yukarieさんに加え、秦野さんまでジュリ扇を持って踊りまくっていたのがとてもよかったです。

 

膝を壊すタイムの「ファニソン」はやはり青さんのパーカッションさばき…というか叩くアクションが絶品。ジャンプしながらシンバルを叩くアクションがとてもかっこいいんですよね。


「淫美」「アレガ」で心地よいテンポに浸ったあとは「落花」。ピアノが印象的な曲ですが、即興的な箇所は秦野さんも即興的に演奏しているように思います。アウトロではベースが弾きまくり。これでもかという速弾きにうなりました。「青春狂騒曲」で本編終了。

 

アンコールでは「カリスマの練習」「まともではない」等おもしろネタをはさみつつ、大阪でも演奏した「オヤスミナサイ」、そして久々の「ブルーフィルム」!ライブ版のイントロのベースタッピングが単純ながらもインパクト絶大でとても好きなので、比較的近くで観ることができて感無量でした。

 

アンコール2回目では早く演奏したくてたまらないという感じでベースリフを演奏する村井さんにあおられてMC短めでスタート。「ゼロサム」「ギラギラ」「乱暴」「クソバカ」と、アンコール定番曲を立て続けに演奏して終演となりました。

 

この日のメンバーはこれぞヴィジュアル系!といった感じで燃えましたね。心なしか名古屋系を感じるシャウトだったり、ベースのボディを叩く奏法だったりと、大迫力のステージでした。


東名阪ツアーも残す所東京だけ。もちろん行くので、最後まで楽しもうと思います。

「Evoken Fest 2017 ~Power & Glory ~@ 江坂MUSE」

聴きたかったんだよ!というバンドを的確に呼んでくれるEvokenによるフェスがついに開催されました。発表当時からとても期待していて、CFにも参加したほど。今回はいわゆるクサメタルのバンドが集められ、これでもかという美旋律の応酬を楽しみました。

 

■TEMPERANCE
イタリアのバンド。Secret Sphereでもコーラスでミケーレとの素晴らしいハーモニーを聴かせてくれたマルコが在籍。女性Voと男性Voのツインヴォーカル、若干プログレッシブでありつつも聴きやすくメロディックなサウンド。3rdしか聴いたことがなく、ほぼそれ以前の曲でしたが、演奏力の高さに圧倒され楽しむことができました。やはりヴォーカルのうまさが素晴らしく、イタリアメタルらしいハイトーンとハーモニー。ライブであることを忘れるような完璧なピッチでのコーラスは鳥肌ものでした。

 

■POWER QUEST
イギリスのバンド。こちらも疾走感あるメロディックな楽曲が多く、コーラスの成分が多いところはドラゴンフォースなども想起させますね。演奏もよく、今まで聞いたことがほぼなかったのですが、これから掘ってみようと思わせる内容でした。サウンドが全体的にポジティブなのも楽しくてよいですね。

 

■CELLADOR
アメリカのバンド。今回のメンツの中でおそらく唯一の再来日。
加速王とも呼ばれ、疾走感とツーバスが正義!という感じ。ギターヴォーカルなのですが、こういったタイプの曲を弾きながら歌うのは驚きますね。
途中、ヴォーカルのギター音が出なくなりアンプのヘッドを交換したりとアクシデントもありましたが、力強いいいライブでした。

 

■DERDIAN
イタリアのバンド。Voは脱退しているとのことですが、来日のために一時的に参加とのことです。音源ではあまりきにならなかったのですが、ライブで聴くととにかくクサい!メロディからパフォーマンスからすばらしいクサさが漂ってきて、思わずニンマリとしてしまいました。ヴォーカルの熱唱もすばらしく、ファンになりました。音源集めよう…。

 

■TWILIGHT FORCE
スウェーデン…もとい、TWILIGHT KINGDOMのバンド。今回の大本命。
クサいを通り越してダサいと言えなくもないほどのいで立ち、楽曲は悶絶もの。
去年発売の2ndが尋常でない出来だったのでかなり期待をしていました。
しかしこの類のバンドはライブで見るとずっこけることもままあるもの…。
と思っていたら完全にそんな不安は吹っ飛ばされ、ついでに精神まで王国に飛ばされて気づいた時には1時間が経過していたのでした。
「To the Stars」での大合唱は予想できましたが、全曲通してものすごい盛り上がり。私も拳を振り上げて王国民としての存在を確認してきたという次第です。
寸劇を交えたり楽しく振り付けをしたりしながらのステージはエンタテイメント性が高く、なおかつ演奏はシッカリしており、地力の強さを感じました。
「Flight of the Sapphire Dragon」などキラキラしたサウンドも堪能でき、「Gates Of Glory」での例の「シャキーン!」も決まりましたね。
最後は「The Power Of The Ancient Force」。曲中のコーラスで「TWILIGHT FORCE」というバンド名にもなっている単語を歌う箇所があるのですが、会場の合唱もかなり熱かったです。バンド名がコーラスできるって、いいですね。

 

■FREEDOM CALL
ドイツのバンド。最近出た新作アルバムにて「メタルはみんなのもの」という強すぎる楽曲を生み出しました。
ゴツくてアツい、漢らしいメタル。そしてサウンドも素晴らしかったです。この日で一番、各パートの音がくっきり聞き取れたのではないでしょうか。
Voのキャラクターがとても面白く、声色を使い分けながら巧みに客席をあおるさまはさすがベテランの貫禄を感じました。5時間立ちっぱなしの観客でも構わずジャンプさせてしまうところが素敵でしたね。
こちらも「Freedom Call」という曲でバンド名を合唱するパートがあり、感動的でした。パワーメタルのよさはやはり合唱できるメロディの強さだなと感じましたね。
「Metal Is For Everyone」はものすごい盛り上がり。もうこれはメタル史に残る曲といってもよいのではと思わせる楽曲の力を感じました。

 

全部で5時間をこえるライブとなり、足はがくがくですが非常に楽しめたイベントでした。どのバンドも素晴らしく、特にTWILIGHI FORCEやFREEDOM CALLはぜひまた来日してほしいですね。
それにしてもこれだけのバンドを集めてくれたEvokenには感謝しかありません。今までもAnaal NathrakhやSecret Sphere公演などでお世話になっていますが、今後も期待しています!