平野公崇を中心に結成されたBASQの2ndアルバム。
1stはグラズノフのサクソフォン四重奏曲をはじめとしたロシアもので構成されていましたが、今回のテーマは「バッハ」。
大バッハの楽曲は楽器を選ばないとよく言われますし、実際そうだと思います。
バッハ自身も同じ曲をいろんな編成のために編曲したりしていますね。
しかし平野公崇が演奏するとなったら単なるトランスクリプションにとどまるはずがありません。
特に編曲が光るのが「ゴルトベルク変奏曲」、「BASQプレリュード」。
クラシックの枠をはみ出た、現代音楽的、あるいはジャズやロック的なアプローチは「バッハからコンテンポラリー」、いやむしろ「バッハでコンテンポラリーまで」といったほうが適切かもしれません。
また、平野さんのソロ作品「l'air」につながる要素も見え隠れします。
「G線上のアリア」、「BASQプレリュード」などは聞き比べてみると面白いかもしれませんね。
唯一無二のカルテットだと思いますし、ぜひ委嘱新作や現代曲の音源化も期待したいですね。
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