tk_saxoの場合 〜楽器自伝①〜

はじめてピアノを触った時のことは覚えていない。

ハノン・ノンというハノンのさらに簡易版からスタートした記憶はあるのだが。

椎名町の一音会というピアノ教室はそこそこ大きくて、いろんな先生がいただけでなくソルフェージュリトミックも学べた。

これがおそらく幼稚園の年長さんくらいのとき。
この後、ピアノは高校入学まで続けることになるのだが、当時は特にやりたかった曲もなく、ショパンに手を伸ばしたあたりでやめてしまった。

中学校からはじめたのがサクソフォンである。きっかけはゴルフ漫画風の大地」。ガンダムでもエイパー・シナプスなどシブいオヤジが好きだった俺にとって、その漫画に出てきたサックス吹きのオジサンがカッコよく見えたんだろう。知らんが。

ピアノを経験していたので、音が出たら課題曲レベルの曲までは直ぐに到達したと思う。
中学校での演奏活動で詰まった覚えは特にない。まぁ、難しい曲をやっていなかっただけなのだが。

このころは音楽といったらクラシック一辺倒で、ホルスト木星とか好きだった覚えがある。

木星で思い出したが、オーケストラの自我の目覚めは木星だったはずだ。
なにかの企画で、フィンランディアやら威風堂々やらに童声合唱をつけるコンサートに参加した覚えがある(ちなみに当時ソプラノで参加、ああ変声期前よ)のだが、その時の演奏会で木星を聴いたのだ。地響きのようなティンパニに圧倒されっぱなしだった。
あとは涅槃交響曲とかトゥランガリ交響曲とかを図書館で借りて聴いていたと思う。

サックスに戻ろう。
高校はそれなりに力のあるところに入った。
そこでレギュラーが取り組んでいた「ハリソンの夢」を聴き、吹奏楽ってこんなに難しい曲があるのか!と驚愕した。
当然自分もレギュラーを目指したわけだが、指は回るようになるのにいっこうに音がまわりに溶け込まない。挙句、先生からは「お前の音はバリトンぽすぎる」とか言われる始末。
結局、レギュラーを目指すのはやめてしまった。中途半端に未練が残ったので高校生活後半は辛かった。それを吹っ切るために練習したフラジオポルタメント、そしてクラシックのいろんな楽曲を聴き漁ったことは、結果として良かったのかもしれない。

高校卒業までに聴いた音楽といったら、吹奏楽(しかも、コンクール名演集の類い)やオーケストラ、それにひとかけらのBUMP OF CHICKENくらいなものだ。本当に、知識も視野も狭かった。

とりあえず今日はここまで。