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Tsukuba Saxophone Quartet「Saxophone Concert Vol.6」

セットリスト

1.アルマンド・ルンバ(チック・コリア/旭井翔一)
2.トルメルタ・タンゴ(ファン・ルイス・デル・ティロ)
3.ハデヴィッヒⅡ(木山光)
4.シャコンヌ(J.S.バッハ/伊藤康英)
5.レシテーション・ブック(D.マスランカ)

En
6.タンゴ・ヴィルトゥオーゾ(エスケシュ)
7.彼方の光(リベラ)

TSQの活動は、アマチュアなどという括りでは到底語りえないものだ。
サクソフォンの可能性を広げるような作品を積極的に取り上げ、広めていく様は日本サックス界の中でも最前線と言って良い。

今回の演奏会のテーマは「聖と俗」ということで、前半が俗、後半が聖といったプログラミング。アンコールも俗と聖が一曲ずつでバランスがよい。
会場がパイプオルガンのある教会風のホールだったのも効果的だった。

演奏はより精度が高くなっているように思われた。
これだけの難曲揃いで、技術的な難しさをほとんど感じさせずに音楽に没頭させることができるというのは凄まじいとしか言い様がない。

特に印象的であったのは「ハデヴィッヒⅡ」だ。
プログレのようなテクニカルなリフ(しかも各々がちょっとずつ違うフレーズだったり)で絡み合ったかと思えばソプラノサックスはハードコアかのような音色でシャウトを始め、メタル真っ青の高速ユニゾン…と技術的にも相当面白い楽曲だったが、なんといってもその音響効果には目を見張った。
シューゲイザーなどではギターサウンドをギターの壁と表現することがあるが、この曲はまさにそれで、あえて言うならサクソフォンの壁。
重音やトリルなどを巧みに用いて、圧倒的な音像が表現されていた。これはセッションレコーディングされた音源の登場が待ち遠しい楽曲だ。

そして「レシテーション・ブック」。TSQにとっては何度も取り上げた楽曲のはずだが、流石のクオリティを聴かせてくれた。
特に1~4楽章は鳥肌モノで、「瞑想曲」を充分に表現しきっていたと思う。5楽章ではうってかわって凶暴な表現。ここまで攻撃的な表現でくるとは思っていなかったので度肝を抜かれた。とにかく早い。
そしてハデヴィッヒⅡでも見せたキレのよさをここでもこれでもかというほど発揮。この解釈で演奏しきってしまうのだから、流石だ。

非常に良い演奏会だった。
今年もyoutubeに演奏動画アップしてくれるのだろうか。期待しちゃいますよ。