People In The Box「CLUB QUATTRO MONTHLY LIVE 『波多野裕文 produce day -Architecture-』 @ 渋谷 CLUB QUATTRO」

People In The Boxのマンスリーライブ東京最終日に行ってきました!

 

■セットリスト
01.Weather Report(砂漠→開拓地→気球)

 

En.
02.新曲
03.新曲

 

ライブの数日前に2013年発売アルバム「Weather Report」のライブ版を演奏するとの告知があり、実際にそのとおりのライブとなりました。

 

「砂漠」からスタートし、中間部には新しいパートが挿入。一瞬、別の曲に入ったか?と思いましたがそのまま砂漠に戻って次へ。ギターノイズをループさせて「亀裂」。おごそかな「岩」から「皿(ハッピーファミリー)」へ。この曲の歌詞、かなり好きなんですよね。アルバム発表時は演奏される日が来るとは思っていなかった「起爆」については圧倒的のひとこと。かつてのPeopleが持っていた轟音の強さ。そしてギターの印象的なフレーズもバッチリ決まっていました。「投擲」に続いては大きめなアレンジが入った「穴」「空地」。とくに穴での轟音パートや空地のセルフカバーとはまた違った方向性にはハッとさせられました。

 

ギターメロディの音色が印象的な「塔(エンパイアステートメント)」からの「真夜中」では中間部のギターソロが圧巻。後半の歌メロの変化も楽しく聞きました。
夏至」では原曲の弾き語りスタイルに、要所要所でベースやパーカッションが追加された形。「潜水」はこのアルバムからでは比較的よく演奏されてきた曲だと思いますが基本的にはそのまま。キーボードを使っての「新聞」に続いては全員でパーカッションをあやつる「大陸」。

 

大幅な変更のあった「船」はかなり驚かされましたがアレンジの細部まで覚えていないのがつらいところ…音源化…しませんかね…これ…。「大砂漠」はいつものハイスピードで。続く「鉱山」もかなりのアレンジ変更がありました。原曲はたゆたうようなイメージでしたがだいぶビート感が追加されていましたね。「開拓地」でいったん落ち着いたあとに「気球」で本編終了。見事なライブ版でした。

 

アンコールでは新曲が2曲。キーボード主体のオリエンタルな曲とプログレッシブな曲でした。

 

2013年に発表された当時は21曲1トラックということもあり賛否両論だったと記憶しています。特に楽曲間の関連もそこまでなかったことから、これならトラック分けでもよかったのではないかという感想も散見されました。しかし、5年の中でファンが聴き込んだことや、いくつかの楽曲が通常のライブでも演奏されたことにより、あらためて聴くと「この楽曲順、この1トラックという形態にも必然性があったのだな」と強く感じさせられました。

 

これは当時から感じていましたが、このアルバムは「Weather Report」という名前の島を旅するようなアルバムだったと思います。5年前に気球からこの島に降り立った我々が、今回、もう一度島を巡ってから気球で次の島へ飛び立ったかのようなストーリーが感じられ、とても意味深いライブになったと思いました。その飛び立った先として演奏されたのが新曲だったというのもこのバンドの「先への自信」とポジティブさが表現されていて、とてもよかったと思います。

 

それにしても素晴らしいライブでした。音源化…しないですかね…。ほんと…。