cali≠gari,acid android「8/37 A pool without water “It always seems impossible until it’s done” @ LIQUIDROOM」

 カリガリwith上領亘さんを観てきました!

 

acid android
01.intertwine
02.daze
03.ashes
04.roses
05.chill
06.swallowtail
07.let's dance
08.violent parade
09.violator

 

acid androidは初めて見ました。
ラルクのドラマーであるyukihiroさんのソロプロジェクトで、サポートはギターにTHE NOVEMBERSの小林祐介さん、ドラムにPeople In The Box山口大吾さんという布陣。NOVEMBERSもPeopleも聴いている私としてはたまらないものがありました。

 

特にPeopleが大好きなこともあってほぼ大吾さんのドラムを観ていましたが、持ち味である抜けのいいショットと細やかなゴーストはここでも健在で、とても気持ちよかったです。ミドルテンポの楽曲が多くじわじわと盛り上げる構成で、let's danceあたりからクライマックスで一気にはじける印象でした。violent paradeのテンポチェンジ部分などカッコいい箇所も多くゾクゾクしながら聴けました。

 

cali≠gari with 上領亘
01.動くな!死ね!甦れ!
02.トカゲのロミオ
03.-踏-
04.暗中浪漫
05.とある仮想と
06.禁色
07.天国で待ってる
08.マシンガンララバイ
09.わるいやつら
10.淫美まるでカオスな
11.この雨に撃たれて
12.セックスと嘘
13.いつか花は咲くだろう

 

En.
14.IDENTITY CRISIS(グラスバレー カバー)with yukihiro

 

上領亘さんはGRASS VALLEYSOFT BALLETなどそうそうたるバンドを渡り歩いてきた方で、その正確かつパワフルなドラムはSOFT BALLETの過去映像などでも知っていたのですが、近年はカリガリのアルバムにも参加してくださっていて、アルバム「12」の頃から、生で見たいなあ…無理だろうけど…と思っていました。今回ついに観ることができて感無量です。

 

セットリストは今までのカリガリ作品に上領さんが参加した楽曲を主軸にしたもの。まずは動くな!死ね!甦れ!でジワジワと開始したのですが、もともとSOFT BALLET系統のイメージのある曲だけに納得感のあるサウンドになっていました。そしてまさかの「トカゲのロミオ」。これにはぶっ飛ばされました。もともと比較的単純なビートの上で展開していく系の楽曲でしたが、リズムのとらえ方からアレンジが入っており、目まぐるしく風景が入れ替わるカラフルな楽曲に変貌。この時点で「感無量」とかの感情は彼方に吹っ飛び、ただただステージ上で繰り広げられる予測不能の展開にあっけにとられていました。「とある仮想と」での前半の打ち込みとの絡みは熟練の技を感じさせ、後半への盛り上がりもすばらしく感動したあとは「0」バージョンでの禁色。メインリフの裏で鳴るタム回しを実際に観ることができて感動しました。青さんのギターも気合入ってましたね。

 

MCで緊張していると言っていた通り、確かにここまでの演奏は素晴らしかったもののちょっと硬かったかな、とは思っていましたが、喋ったことで少しほぐれたのか、MC明けからの演奏はさらに絶品になっていました。「わるいやつら」でのめちゃくちゃ手数が多いフィルの部分はどうやっているんだろう?と思っていたので凝視していましたが、凝視してもわからないものはわからないということがわかりました(?)。すさまじかった…。「淫美まるでカオスな」は森岡賢さん追悼ライブでも披露されましたが、さらにドラムの自由度が増していたように思え、最後の疾走するビートに行く前でのドラムパターンがかなり派手になっていました。カリガリの曲は表拍を休んで裏にアクセントを持ってくる仕掛けが結構あるのですが(特に石井さん楽曲)、このタイプのフレーズでの上領さんの光りっぷりがものすごくて、非常にタイトに、流れに沿いつつもインパクトを追加して、なおかつノールックでシンバルを決めていく様子は本当にほれぼれしました。

 

新曲のサブスク配信が思っていたより好調のようで、CDも買いなさい!とのお叱りのあと(ぼくはCD買ったうえでサブスクで聴いていますよ!)に「この雨に撃たれて」が演奏され、続いて「セックスと嘘」「いつか花は咲くだろう」で本編終了となりました。上領さんにばかり目がいってしまいましたがこの日はカリガリメンバーも全員調子がよく、かつてなく楽しそうに歌う石井さんやドラムと絡みに行く村井さん(天国で待ってるの間奏などは格別!)、いつか花は咲くだろうでの青さんのギターソロなど、見所も多かったです。

 

アンコールではyukihiroさんが参加してグラスバレーのカバー。全員が楽しそうに演奏しており、本当に夢のような時間でした。

 

期待していた以上のものすごいものを観ることができたなという感じです。難しいだろうとは思いますが、これは何かしらの形でソフト化して形に残してほしいですね…。お願いします…ほんと…。