People In The Box「One Man Tour 2019『Tabula Rasa』 @ LIQUIDROOM」

PITBの新アルバムリリースツアーに行ってきました!
今年はめちゃくちゃLIQUIDROOMに行ってるな…。

 

■セットリスト
01.装置
02.いきている
03.木洩れ陽、果物、機関車
04.風景を一瞬で変える方法
05.忘れる音楽
06.泥棒
07.まなざし
08.ブリキの夜明け
09.聖者たち
10.2121
11.八月
12.もう大丈夫
13.無限会社
14.ミネルヴァ
15.かみさま
16.懐胎した犬のブルース

 

En.
17.世界陸上
18.スルツェイ
19.ヨーロッパ

 

新作Tabula Rasaを突如配信リリースしてからのツアー。
このアルバムが非常に素晴らしかったので、ライブもとても楽しみにしていました。

 

セットリストはTabula Rasaの流れを軸にしつつ、過去の曲を織り交ぜたもの。Vo波多野さんはギターをぶら下げながらキーボードを弾き、要所要所でギターに持ちかえるというスタイルでした。

 

装置でのこれでもかというような韻の踏み方はライブだとよりリズミカルでふわふわと。そのぶん最後の轟音は利きますね。いきているは特徴的なリズムのリフレインが印象に残る曲ですが、PITBにしては少ない音数の中で、ここまでの構築美を出せるのかという気持ちになります。Dr山口さんはACID ANDROIDでも感じましたがよりタイトに、より抜けのよいショットを放つようになっており、かつてはもっとゴーストを多用していたイメージだったのですが研ぎ澄まされた印象でした。カッコよかった。

 

ある意味で予言めいていた泥棒につづいてまなざしの流れは社会への視線を強く感じさせるもので、そこからのブリキの夜明け、聖者たちの異質感も大変に心地よく聴きました。八月ではキーボードによるアレンジでこれも良かったですね。PITBはいつもライブアレンジが凝っていて最高なので、いつかナンバーガールとかKing Crimsonみたいに記録シリーズとか言ってライブ音源出しまくってほしいな…。

 

Ba福井さんの印象的なイントロからのミネルヴァからかみさまへ。前回のKodomo Rengouツアーでの演奏はドゥームな印象を受けましたが今回はよりロックな方向性で、それでもこの曲の神性というかホーリー感はまったくゆるぐことなく響きました。こちらの涙腺はゆるみました。

 

アンコールでは世界陸上。このリフ本当に複雑ですよね。前回ツアーでは大変そうでしたが今回はむしろ楽しそうで、マジか…となりました。これまたホーリー感の強いスルツェイから、ヨーロッパで終演となりました。

 

本当に素晴らしいライブでしたし素晴らしいアルバムです。Kodomo Rengouで吹っ切れたなと思いましたが、まだまだ進化を止めることはなさそうですね。