2020上半期ベストトラック

今年は在宅勤務の時間が多かったこともあり、例年より多くの音楽を聴くことができました。グッと来た曲もかなり多かったのでリストアップしてみます。

  

徳澤青弦、林正樹「Drift」

 二人とも幅広いジャンルで活躍する演奏家であり作曲家です。

お互いの持ち味を活かしながら心地よい音世界が構築されていて絶品ですね。

 

 

清春「SURVIVE OF VISION

 清春さんの新作は民族的な音使いが印象的。

艶やかな声の表現力もいっそう増し、表現力がどんどん深化していっているように感じます。

 

 

長谷川白紙「シー・チェンジ」

過剰装飾にも聞こえるほどのきらびやかさを感じさせた前作もすばらしかったですが、弾き語りというフォーマットでもアレンジの核となる リズムの面白さ、解釈の自由さは変わらず、むしろ楽器が制限されたことでよりしっかりと咀嚼できるようになっていると感じました。

 

 

宇多田ヒカル「誰にも言わない」

グッドメロディと空気感でもうすでに勝利という感じ。 

 

 

Steven Wilson「PERSONAL SHOPPER」

プログレの重要人物Steven Wilsonですが新曲はいわゆるバンドサウンドからは距離をおいた出来。作品ごとにスタイルを微妙に変化させ、それでいて毎回素晴らしい楽曲を作ってくるのはさすがです。プログレ由来のたっぷり時間を使った展開、構成も魅力。アルバムの発売は延期になってしまいましたが楽しみですね。 

 

 

THE NOVEMBERS「理解者」

プログラミングにyukihiroを迎えて制作されたこともありacid androidのような機械的なビートが印象的です。 この機械質なサウンドTHE NOVEMBERSのもともと持っていた攻撃性の要素とがっちりハマり、非常にかっこいい作品に仕上がっていますね。

 

 

Gezan「東京」

歌詞に大胆に世情の言葉を取り入れた本作はあくまで「今、聴かれる」ことを主眼にして作成されており潔く強度を感じます。 痛快なアジテーション

 

 

DIMLIM「MIST」

Djentから派生したインストゥルメンタル音楽の最先端を取り入れたようなサウンドにセンスを感じます。V系とメタルの融合は様式美やテクデスタイプはありましたが、この方向性まで踏み込むバンドはなかなかいなかったのでは。 

 

 

妖精帝國「Autoscopy」

前作から完全にヘヴィメタル的音像になった妖精帝國ですがさらにその方向性が推し進められた作品。メンバーを適材適所にアサインしなおし、ヴォーカルの表現力の幅も広げて楽曲としての強度をさらに上げていこうとする気概が感じられます。 

 

 

The Black Dahlia Murder「Verminous」

安定の出来ですがこの曲はとにかくサビのギターのメロディが素晴らしいですね。 

 

 

Azusa「Detach」

メシュガー方面からの影響は相変わらず強く感じますが、それだけに終わらない個性が素敵なバンド。今回も テクニカルで攻撃力のあるいい曲です。

 

 

Nightwish「Noise」

前作では20分を超える大曲も披露したナイトウィッシュ。フィンランドらしい抒情性のあるメロディとシンフォニックなアレンジは今回も聴くことができます。安心して聞いていられる貫禄の一曲。 

 

 

大槻ケンヂと絶望少女達「あれから」

かくしごと」 の企画で大槻ケンヂが「絶望少女達、できませんかね?」と発案したことから作成された新曲。ホームランを打ちたいところで確実に打ってくるオーケンはさすがとしか言えません。過去のシングル曲3曲のマテリアルを絡め、企画盤「かくれんぼか 鬼ごっこよ」の歌詞世界も参照したうえでの「あれからよりこれから」というメッセージには感涙です。

 

 

名取さな「PINK,ALL,PINK!」

Vtuber名取さなによる、3月7日にバースデーライブで初披露されるはずだった新曲。 

桃井はるこの作詞・作曲で名取さんと桃井さんの共鳴が感じられる素晴らしい出来でした。

 

 

Raat「Saudade」

 とてもさわやかなブラックメタル。クラシカルな進行でジャケットイメージ通りのサウンドです。クラシック好き、プログレ好きにも響くところがありそう。

 

 

特撮「オーバー・ザ・レインボー

緊急事態宣言直後くらいに発表された新曲。ということはこの騒ぎより前に作成していたはずなのですが、見事なまでに現在の世界を表現しており予言者かと思わせるほど。大槻ケンヂ筋肉少女帯では「バンドとして発言できることば」を書いているように思いますが、特撮では「大槻ケンヂ個人としてのことば」を書く割合が大きいように感じます。どちらも好きですが後者のほうがよりダークサイドに近い世界観のような気がしますね。 

 

 

波多野裕文「ある会員」

People In The BoxのVoによるソロ作。今までのソロ作と大まかな方向は同じで、少し引いた視点から社会を見つめるような世界観は癖になります。MVも素敵でしたね。 

 

 

GOATBED「瞬間的ポリフォニー 

瞬間的ポリフォニー

瞬間的ポリフォニー

  • アーティスト:GOATBED
  • 発売日: 2020/05/27
  • メディア: CD
 

最近のGOATBEDはより「歌モノ」っぽさを増している気がしますね。歌メロが強く、いろいろなアプローチのアレンジをしても揺るがない芯を感じます。 この3か月の中でも2回配信ライブを行うなど精力的に活動を模索しており、その意味でも心強いですね。

 

 

 XA-VAT「洒落た頭を垂れる髑髏」 

芸夢

芸夢

  • アーティスト:XA-VAT
  • 発売日: 2020/05/27
  • メディア: CD
 

XA-VAT楽曲の中でも特に攻撃力の高い楽曲ができましたね。 このCDの発売に伴うライブまでは私も現地に行けていました。もう3か月前か…。