01.愛がゆえゆえ
02.あれから(絶望少女達2020)
03.愛がゆえゆえ Instrumental
04.あれから(絶望少女達2020) Instrumental
約10年間、アニメ「さよなら絶望先生」シリーズの主題歌を大槻ケンヂが担当した。私が大槻ケンヂをしっかり聴いたのはそのときが初めてだったのだが、すっかり世界観にハマってしまって今では毎年筋肉少女帯のライブに通うようになった。
今作は「さよなら絶望先生」と同じ作者、久米田康治の最新作「かくしごと」のアニメ化に際しての楽曲だ。絶望先生シリーズの時と同じく、作曲は特撮やCOTDのNARASAKIが担当、演奏も特撮メンバーをベースにした編成になっている。
「愛がゆえゆえ」は最近の特撮の流れに沿ったような優しい曲で、いつくしむような大槻の声が暖かい。特撮サウンドの特徴であるハードなギターサウンドとピアノの組み合わせも絶好調。「あれから」は絶望少女達シリーズの続編。当時の主題歌群の世界を引き継いで現在をテーマに歌われる。メビウス荒野などを思わせるゴリゴリのギターとカオスな声優と大槻の掛け合いパートを経て「ぶれぶれ」「あいつら」などのキーワードをちりばめながらエモーショナルなサビに。10年経って紡がれるメッセージがここまで優しくポジティブなものになるとは、「絶望は閃光」との歌詞を思い出させられる。あれだけ屈折した感情を紡いできたからこそ「あれからよりこれから」がここまで強く響くのだ。かくしごとの曲を作るにあたって「もう一度、絶望少女達を」というのは大槻ケンヂからの提案だったという。思い出を更新してくれてただひたすらに感謝だ。
大槻ケンヂとめぐろ川たんていじむしょ/大槻ケンヂと絶望少女達 『愛がゆえゆえ/あれから(絶望少女達2020)』 試聴動画