次シーズン最初の吹奏楽カフェに行ってきました。今回も登壇者は大井剛史さんと中橋愛生さん。
今までは予約の上で余裕をもって行っていたのですが、年度末の忙しさもあり当日ギリギリまで行けるか微妙な感じで、どうにか滑り込めたかなという感じ。行けてよかったです。
今度の定期演奏会は飯森さんの指揮で、オールスペインプログラム。
さらにいうならオールバレンシアプログラムで、正直なところ知名度は低めの楽曲が並びます。
楽曲名も「モンセラット」「交響曲第2番」「リベルタドーレス」「エヌマ・エリシュ」となんだかいかつそう。実際、売れ行きも苦戦しているようで、なんとか多くの人に聴きに来てもらいたいものです。
途中で大井さんも語っていたのですが、youtubeやサブスクなど「おすすめ」が溢れた現代においては自分から手を伸ばしたものの情報は比較的入手しやすい反面、偶然の出会いや、興味ないと思っていたが聴いてみたらよかった、というような出会いが減ってしまっているのではないか、それによりクラシックは今後さらに困難になっていくのではないか、という問題提起もありました。この問題意識は常日頃から私もリスナーとしてではありますが感じていたことであったので、非常に共感しました。
そういう意味では、今回の演奏会の選曲も「知られざる名曲を紹介」という目的意識の表れだと読み取れます。(といっても、まずはそこに触れる人を増やせるようにもう少し攻めすぎない選曲のほうが安牌だったのでは…という気もしますが…。でもこの攻めた姿勢が応援したい理由でもあり…心が二つある…。)
しかしながら楽曲解説を聴いていくと、上記のようなシリアスな話題はさておき楽しそうな楽曲ばかり。
「モンセラット」は委嘱元の夫婦の結婚記念日を祝して書かれたというハッピーな曲ですし、「リベルタドーレス」「エヌマ・エリシュ」などは歴史上の出来事や神話など物語を題材にとり、映画音楽を聴くようなノリで楽しめるスペクタクル要素あり。実際の音楽面だけでいえば過去有数の「初見にも聴きやすい」演奏会になりそうだともいえるのです。
なので、吹奏楽に興味があるけど曲を知らないからどうかな…という向きにもぜひ思い切って足を運んでみてほしいです。なんなら吹奏楽コンクールや定期演奏会にも取り上げたくなるような曲たちだと思います。
とはいえ、全く曲の情報がないのでは…とも思いますので、参考として私が前情報として探した音源を紹介しましょう。各曲、youtubeに演奏動画が存在し、実際のところボディ・パーカッションや立奏など映像付きで観たほうが臨場感はあるのですが、音楽作品として楽しみたい向きにはこういうのも需要あるはず。
フェラン「モンセラット」
フェランの作品集で、演奏はBanda Primitiva de Paiporta。バレンシアの楽団のようです。スペインは地域の楽団としての吹奏楽団としての存在が大きく、音楽学校のような役割も担っているようですね。
アラルコン「交響曲第2番」
ナヴァッロ「リベルタドーレス」
Saforというバレンシアにある場所のアンサンブル。作曲家本人による指揮の作品集です。
スニャール=オリオラ「エヌマ・エリシュ」
Nm Janitsjarはノルウェーのトロンハイムで開催される大会のよう。演奏団体のStrusshamn Musikkforeningはノルウェーの団体のようです。
個人的には、CDがあればそれが一番よくはあるのですが、どうせブックレットがついてきても読めないのであれば、ということで国内版がないものはDL販売で音源を買うことも多いです。なんかサブスクよりDL購入のほうが「マジメに聴こう」という気分になるから不思議ですよね。