People In The Box「〈〈 noise 〉〉 was NOT cancelled. 2021/01/15」

■セットリスト

01.さようなら、こんにちは

02.おいでよ

03.懐胎した犬のブルース

04.無限会社

05.ミネルヴァ

06.冷血と作法

07.ストックホルム

08.She Hates December

09.失業クイーン

10.いきている

11.2121

12.どこでもないところ (Piano ver.)

13.月 (E.Guitar ver.)

14.世界陸上

15.逆光

16.聖者たち

17.ヨーロッパ

 

行きたくても行けなかったライブを配信で観られるのはうれしい!映像も手元のアップが多めで、どうやって演奏しているのかがよく見えました。演奏は絶好調、熟練の域にまで達しているように感じられ、発表当初は大変そうだったKodomo Rengou楽曲なども余裕や遊びが感じられ、とても良かったです。

 

波多野さんは親「さようなら、こんにちは」などで指にはめるタイプのピックで演奏。ピックによる固い音と指によるやわらかなニュアンスが同居して、波多野さんのスタイルによく合っていますね。福井さんの手元もよく見え、今までよくわからなかったスラップや和音弾きを確認できたのもうれしかったです。山口さんもacid androidでの経験値をプラスしたカッチリしつつもダイナミックな演奏。全体的にコーラスのクオリティがとても上がっていたのも特筆すべき点だったと思います。

 

懐胎した犬のブルース」で波多野さんはキーボードに持ち替え。ここでも手元が映るのが有難い。特に和音のところでの粒がそろった音は指の形をまっすぐに固めて弾いているからだったのだな、という種明かしになりました。福井さんのヴィブラートも抜いてくれて有難いポイント…。山口さんのフィルもよく見え、特にゴーストの細やかな混ぜ込みが見れるのは嬉しいところ。

 

「無限会社」ではベースもピック弾き。中間部の印象的なフレーズをアップで弾いていたように見えたのは驚きでした。「ミネルヴァ」のサビでは気合のフルダウンピッキング、後半は指弾きに切り替え。あらためてこのバンドは全員の演奏技術が高く、さらに実験的な精神が常にあるのが魅力だな…と感じますね。同じフレーズをとったとしてもこう弾くか…という驚きが大きいです。随所で入る波多野さんのラフな即興フレーズも年を経るごとに洗練されていっている印象があります。

 

「冷血と作法」は特に好きな曲のひとつ。特に中盤まではほぼ同じベースラインが続くのですが、それでここまで展開が出せるというのも不思議。終盤の加速パートでのベースの和音部分、一瞬手元が映ったことによりやっとどうやってるかの糸口が見えてきたかもしれません…。ここ、奇数回と偶数回で下の音が違うんですよね…。

 

ストックホルム」は今までで最高のテイクでは。Family Recordあたりから作品当時の社会の空気感が大きく作品に反映されるようになってきていますが、今の楽曲として聴いても響くところがあるのはさすが。彼らの音楽は直接的に何かを表しているということはないのですが、文章がわかりづらいかというとそうではなく、あくまでキャッチーな部分を残してあるんですよね。

 

少し久しぶりに聴いた気がする「She Hates December」「失業クイーン」。初期楽曲の静と動のコントラスト。当時ほどの鮮烈な演奏はしなくなった彼らですが、情景をかみしめるような包容力のある演奏に心打たれました。

 

「いきている」ではコーラスがオクターブ下。この曲は好きすぎて採譜も試みたことがある()のですが、音数がかなり少ないのにも関わらず彼らの世界観、サウンドとしてはかなり広さを感じるつくりになっていてアレンジ力のすごみを感じます。

 

「どこでもないところ」はピアノアレンジで。印象的なフレーズはそのまま残しつつすっきりとした空気を感じるサウンドに。特に音が少なく濁りづらいぶん、歌のニュアンスがよく伝わってきたように思います。中盤の即興も素敵。そのあとのキーボードが休む部分ではベースとドラム、歌だけでここまでドラマティックな和音進行感が演出できるものかと目が覚める思いでした。

 

「月」では逆にギターアレンジで。ギター弾き語りの形式に近づいて、こちらは原曲より体温というか温かみを感じるサウンドになりましたね。Wall,Windowの楽曲は年月を経るごとに自分に響いてきている気がします。特にこの月には救われたという人も多いのでは。彼らの曲を聴いて思うのはロックバンドながら常にビートがあるわけではなく、そのビートのない箇所を大切にしているということ。もちろんドラムがないだけでピアノやギターがテンポキープをしている場面もあるのですが、クラシック的なアゴーギグを随所で感じるというか、有機的に伸び縮みするビートを3人が共有しつつ進めていく様が美しいなと思うのですね。

 

「逆光」も聴くたびに新しい良さが見えてくる曲。構築されているように見えて絶妙に遊びのあるバランス感覚は楽曲の姿を確定させずに常にブラッシュアップしていく彼らならではのもの。特に2Aのパートでのベースライン、コーラスと一体化するボーカルの歌い分けには痺れました。

 

最後は「ヨーロッパ」。これもメインリフを繰り返しながらだんだんと盛り上がっていって途中から早い別のリフに切り替わる、彼らのお得意のタイプの楽曲(こう特徴を抜き出すと、なんだかブラック・サバスのようにも見えますね)。10年前はある種の切迫感をもちつつ演奏されていたこの楽曲が、微笑みをたたえながら慈しむように演奏されていくのはなんだか浄化されるような感覚すら覚えました。それこそKodomo Rengouの「かみさま」とも地続きなこのサウンドに飲み込まれる感覚はここでしか味わえない音でしょう。

 

とてもよいライブ、配信でした。

本ライブはBDとして発売され、映像も別のものとして収録されるとのことでそちらも楽しみですね。

  

Sound Horizon「Sound Horizon Around 15周年記念祭 @ 2021/2/6 ガーデンシアター」

■セットリスト

01.星空へと続く坂道

02.狼欒神社

03.夜の因果が見せた夢

04.暗闇を照らすヒカリ

05.私の生まれた《地平線》

06.西風のように駆け抜けろッ!

 

07.星女神の巫女 -Αρτεμισια-

08.死せる乙女その手には水月 -Παρθενος-

09.石畳の緋き悪魔

10.光と闇の童話

11.Baroque

12.歓びと哀しみの葡萄酒

13.星の綺麗な夜

 

現地には行けませんでしたが配信で観ました!

「絵馬に願ひを!」のリリースに伴うコンサートで、全6回行われたうちの3回目。

第1部は「絵馬」楽曲がBDと同じ仕組みで進行し、第2部はサンホララボ(SHに関する座談会)、第3部は過去楽曲という構成でした。配信(プレミアムでない)は第1部、第3部のMCカット版。

 

やはり見どころは第1部で、BDの内容をどう現実に落とし込むか?というところがキモ。

というのも、この作品は楽曲間に選択肢が含まれ、その選択によって次の曲が変動するのです。

BDで観ているときは自分が「神々」となって選択を行うため、自分の選択がそのままストーリーに直結するのですが、ライブでは自分が「神のひと柱」となるため、自分の選択と進行が必ずしも一致しないので、そこが大きな違いだと思いましたね。ある意味、こちらが本来の想定された姿という気すらしました。

 

演奏もかなり仕上がっており、いつものバンドにストリングスを追加した編成に加え、琴や和太鼓といった和楽器を含めた豪華なもの。キーボードもふんだんに(Mini Moogも見えました)使われていて良かったですね。

 

個人的にグッときたシーンをいくつか。

 

まず「星空~」は短いながらもこの作品の空気を美しく表す楽曲ですが、「咲く花や~」の部分でそれまでの暗い雰囲気からぱっと華やかになる様はイメージ通りで心地よかったです。続く神社のシーンでは心の中で念じる部分では口を閉じていたりと細部まで練りこまれた演出が没入感を引き立てていました。あと神社関係者のしゃべり方がやたら胡散臭さマシマシでしたね。

 

エレクトリカル神社の綺麗さも目を見張りました。プロジェクションマッピングのように鳥居が大写しになって迫りつつくぐっていく表現は最高にかっこよかったですね。

「狼欒神社」のソロはピアノ~ヴァイオリン~ギターの版。ここで主人公4人が登場して踊りますが、姫子以外は出来上がっているのが印象的でした。時系列とかに関係ありそう…?

「暗闇を照らすヒカリ」は歌唱力が凄まじく、最後の「ノエル」に関する絶叫は衝撃的でした。しかし選択肢で適宜休憩が入るものの、1曲が短いこともあって目まぐるしく場面が変わってあっという間ですね。

 

第3部は私の好きな楽曲ばかり(だからこの日の配信を購入したのですが…)。

特に前半のMoira~イベリアの流れは熱かったですね。「星女神の巫女」では犬彦が女声コーラスに加わっていてビビりました。凄い…。

 

「死せる乙女その手には水月」の冒頭が入ったのは「私の生まれた世界」というキーワードを姫子に歌わせたかったからでしょうか。というか星女神での「あぁ…神社関係者様…」とか「ごめんね…神社関係者様…」とか石畳での「巫女よ」とかどういう関係という設定なんだろう…?

 

「光と闇の童話」では犬彦がメインボーカル。なんですかこのさわやかさは。あのダークな楽曲がここまでキラキラと歌われることになるとは思いませんでした。原曲で初音ミクだった人形パートは愛猫「すず」による歌唱に変更。ギターソロバトルもスリリングでこれもめちゃくちゃ良かったです。マーティ・フリードマンにつられてメルヒェンから入ったメルヒェン新規ローランなもので…。

 

「次なる女(おみな)こそ当社(やしろ)の信徒なのだろうか…」というセリフからの宮比によるBaroque。これはネタ枠ですね…。歌詞というか語りによって構成される楽曲なのですが、若者言葉ちっくに変換されており、ぴえんこえてぱおんしていました。いや「ウチのエモい真珠は歪んでいるのでしょうか?」はちょっとよくわからないですけど…。「歓びと哀しみの葡萄酒」は那美さんの歌唱力がひたすら凄い。高音への伸びやかな声は感動を誘いますね。

 

最後はハロウィンと夜の物語からの「星の綺麗な夜」。これも大好きな曲だったのでうれしかったです。メインは神社関係者で、絵馬の4人も適宜登場。恋人役の那美と後ろから刺す役の犬彦の演技が印象的でした。終盤の「ろくなもんじゃねえ!」はやはり染みます。

 

Sound Horizonは「楽しむためにインストールが必要な音楽」だと思っていて、リスナーがどれだけ過去作品を自分の中に蓄積しているかによってだいぶ楽しみ方が変わるのですが、私も去年のリマスターシリーズを聴いてだいぶ”整ってきた”ような気がします。具体的には、各楽曲で引用フレーズが出てきたら反射的にネタをたどって参照元の空気を思い出しながら聴ける…ようになってきた…多少…という感じですね。

 

いいコンサートでした。フル版も楽しみだな…。

  

COALTAR OF THE DEEPERS「COALTAR OF THE DEEPERS @ 2021/4/6 TSUTAYA O-EAST」

COTDのライブ、配信してくれたので観ることができました!

 

■セットリスト

01.C/O/T/D

02.Earth Thing

03.Amethyst

04.Cell

05.No thank you

06.Evil line

07.My speedy sarah

08.Prophet proved

09.Wipeout

10.913

11.Taste

12.The lightbed

13.Ribbon no kishi

14.Aquarian age

15.Good morning

16.Blink

17.Not a god

 

En.(配信ではカット)

18.Syunkan trill in

19.Killing another

20.Hyper velocity

 

いきなり必殺の「C/O/T/D」で開始。最初、配信音声が二重になったりしましたがすぐに復活。演奏チームはVisitorsチームですが、この曲は以前も演奏しておりもはや慣れたもの。タイトなアンサンブルを心地よく浴びました。「Earth Thing」はVisitorsおなじみの曲ですが演奏はよりキレキレに、掛け声はより野太く聞こえました。「Amethyst」、「Cell」を畳みかけますがとにかく音がいい!しっかり各パートを聞き取れつつも轟音を感じられてとても良かったです。

 

そしてMCを挟んでまさかの「No thank you」「Evil line」!比較的近年の楽曲群ですが初期の楽曲とは作りがちがうのでVisitorsチームで聴けるとは思っていませんでした。特にEvil lineNARASAKIが特撮で使うような歌ものらしい楽曲で、あらためて曲のすばらしさに気づかされました。

 

Wipeout」「913」のヘヴィな楽曲も素晴らしく、モニターの前で頭を振ってしまいました。NARASAKIさんの唐突に入るラテン風味なアレンジは癖になりますね。

 

これもまさかの「Taste」、そして「The lightbed」としっとりと聴かせてからはこれまた珍しい「Ribbon no kishi」「Aquarian age」。ここら辺に来るとレア曲の洪水にもはや”感謝”の感情でいっぱいになっていました。

 

「Good morning」から「Blink」でクライマックスを演出し、「Not a god」で本編終了。配信はここまで。現地ではアンコールが3曲あったようで非常にうらやましくはありますが、それでも「Deepers裏ベスト」のような選曲で、とても楽しいライブでした。

 

配信中のチャットでは海外のファンが多く交流していたのも印象的でしたね。こういった配信有ライブ、またやっていただきたいものです。

  

2021年3月に聴きまくった曲

CDを全然取り上げられていないので、せめて聞いた曲をログとして残しておくことにしました…。

基本的には新作ですが、古い作品も含まれます。 

 

 

・I Ran Away(Dinosaur Jr.)

 もうすぐアルバムが出るダイナソーJrの先行トラック。

 歌メロの美しさとギターの生々しい質感はさすがで、アルバムも期待大です。

 

・エッビーナースデイ(名取さな)

 3/7に一年越しの誕生日ライブを成功させたVtuber、名取さなの最新シングル。

 一年間練りこんだことがよりエモーショナルにつながってとてもよかったです。

 

・Looking for the Light(Transatlantic

 ニール・モーズ(スポックス・ビアード)、マイク・ポートノイ(元ドリームシアター)、ロイネ・ストルト(フラワー・キングス)、ピート・トレワヴァス(マリリオン)という大御所たちによるプログレッシブロックのスーパーバンドの新作。トラックが分かれているもののアルバムはひとつながりになっています。短縮版も同時リリースされ、国内版は短縮版のみ。ですがこのアルバムの本領は長いほうの盤。ロイネのギターメロディーがこれでもかと詰められています。

 

・Murderous Rampage(Cannibal Corpse)

 もうすぐアルバムが出るカンニバルコープスの新曲。

 いつもハイクオリティなデスメタルを提供してくれますが、今回もとてもパンチ力があります。

 

・Knappsack(Steve Vai

 腕の手術をしたギター魔術師ヴァイが、片手だけで弾ける曲を作ったというもの。

 何より驚くのは、そんなハンデがあるのにも関わらず内容がいつもの超絶弾きまくりインストであるということ。プレイ動画も公開されており、驚くばかりです。

 

・Funeral Fog(Mayhem)

 現在公開されている映画「ロード・オブ・カオス」では放火など行き過ぎた犯罪行為で知られたブラックメタルバンド、メイヘムが取り上げられています。文字として知っていた情報も映像として観ると衝撃も倍増。そのうえで聴く本作はより深い味わいを感じさせてくれます。

 

・Feathergun in the Garden of the Sun(Feathegun)

 Spotifyでのおすすめ再生で発見したバンド。2000年代のアメリカのプログレバンドですが、展開やエモーショナルな響きでもっていくタイプ。リズムや静と動のメリハリが利いていておすすめです。

 

・Berserker(Acid Mammoth)

 これもSpotifyから知ったバンド。エレクトリックウィザードなどを想起するようなドゥームメタルでありつつ、絶妙なキャッチーさで長さを感じさせずするっと聞かせてくるところが面白いです。

 

・Hypersonic(Liquid Tension Experiment)

 まさかのLTE復活。ジョン・ペトルーシ(ドリームシアター)、ジョーダン・ルーデス(ドリームシアター)、トニー・レヴィン(キングクリムゾン)、マイク・ポートノイ(元ドリームシアター)というスーパーバンドですが、ドリームシアター率が高くなりすぎたことを理由に活動は停止していました。その後マイクの離脱を経て、昨年のジョンのアルバムにはマイクが参加していたので、LTEの動きもあるかな?とは期待していましたが、アルバムが来るとは。内容は期待以上にテクニカルなインスト。今なおこの分野でのトップであることを見せつけています。

 

・Lifeblood(Secret Sphere

 イタリアのプログレメタル新作。前作まではイタリアの至宝、ミケーレ・ルッピがVoを務めていましたが今回はオリジナルメンバーのロベルト・ラモン・メッシーナが復帰。Voのハイトーンは減りましたが、メッシーナの持ち味である歌メロのクサさが復活しておりとてもクオリティの高いイタリアンメタルに仕上がっています。

 

・One Last Kiss(宇多田ヒカル

 ありがとう…

 すべてのエヴァンゲリオン

 

 

 

名取さな「さなのばくたん。-ていねいなお誕生日会- 2021/03/07」

名取さなさんのライブを配信で見ました。

 

01.エッビーナースデイ
02.ファッとして桃源郷
03.ギミー!レボリューション
04.Make it!
05.PINK,ALL,PINK!
06.アマカミサマ
07.さなのおうた。

 

名取さなさんは私がVtuber文化を知って最初にしっかり見始めたVtuber
※この頃


本来は去年の3/7に誕生日配信をする予定だったのですがCovid-19対策で延期になり、そのリベンジ公演が今回でした。
チネチッタ川崎のスクリーンを3つ使った現地と、ネット配信での開催となり、チネチッタではさらにタワレコやカフェとのコラボもあって大盛況でしたね。

 

私は当日は現地に行けなかったものの、翌日の月曜はエヴァのために) 有給休暇を取得していたので、その足でタワレコにも行って予約していた名取さなミュージックコレクションを引き取ったりしました(カフェは整理券切れだったので今度再チャレンジします…)。

こうして当日だけでなく現地で楽しめるのはとてもありがたい試みですね。名取さんは観客としての意識もとても強く、自分が視聴者だったらこういったものがうれしい、というものを具現化してくれるのが素敵です。このへんって運営と制作が分かれているとなかなか実現しづらいポイントかなと思うのですが、どちらも自分で行う個人勢ならではの強みかと感じました。

 

ライブは楽曲披露のほか、観客による事前投稿での大喜利コーナーや、現地での拍手多数決によるクイズコーナーなどが催されました。配信での空気感をライブで再現するような工夫がこらされておりとても面白かったです。次回があったらさらに観客の練度が高まっていそう…。(シーンとなっている瞬間に裏のBGMも止められていたりと演出も芸が細かくて最高でした)

 

周年記念というより「誕生会」としてのイベントであり、節目ではなく日常の中の特別な一日という感触でとても幸せな瞬間でした。 また来年も現地にネットに集まりたいですね。

 

 

 

cali≠gari「TOUR 15 -Notice×Novice×Notice- @ HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3 第1部 2021/03/06」

1年以上ぶりの現地。

 

01.鐘鳴器

02.-踏- -Rebuild-

03.腐ったレモン

04.ケセ

05.トレーションデモンス

06.「依存」と云う名の病気を治療する病院

07.ママが僕をすててパパが僕をおかした日

08.夢遊病

09.そして誰もいなくなった

10.春の日 1999年4月8日、中野通りにて篇

11.夜明け前

12.ウォーキング!ランニング! ジャンピング! フライング!

13.ミッドナイト! ミッドナイト! ミッドナイト!

14.マッキーナ -Rebuild-

15.腐ったレモン

16.ケセ

17.淫美まるでカオスな

18.この雨に撃たれて

 

会場には座席が配置してあり、間隔はだいたい通常ライブで一人を隔てたくらい。

多少近いなという感触でしたが、カリガリの客層は比較的静かなので問題なしでしょう。

 

15予告版の楽曲およびそれに付帯する楽曲(依存、ママパパ)を主軸にし、春らしい楽曲を追加したセットリストでした。(曲順はちょっと間違ってるかも…)

 

15予告版の楽曲はいずれもカッコよく、特に「腐ったレモン」は生で聴くとパンチ感が増してさらに良かったですね。ライブだとキックが体にもろに来るので、リズムの仕掛けがより効果的に響くのだなと。

 

「春の日」および「夜明け前」でのアコースティックパートでは青さんが歪みをOFFにしたあとにこっそり石井さんがONにするというイタズラがあり心温まりました。(気づかずに何度も「何で!?」ってやり直していた)

 

「この雨に撃たれて」ではイントロおよびアウトロがリハモされていてエモーショナルな印象が強まっていました。このVerでの音源も欲しいな…。

 

2回公演にしてくれたおかげで昼間に見に行くことができ、とてもありがたかったです。また昼公演があるときはいけそうな気がします。

東京佼成ウインドオーケストラ「第152回定期演奏会」

 

01.「グレの歌」のモチーフによるファンファーレ(A.シェーンベルク)
02.吹奏楽のための「幻想曲」ーアルノルト・シェーンベルク讃ー(尾方凛斗)
03.映画の一場面への伴奏音楽(A.シェーンベルク/大橋晃一)
04.ミス・サイゴン(シンフォニック・ポートレイト)(C.M.シェーンベルク/J.デ・メイ)
05.ラ・マルセイエーズ(C.J.R.ド・リール/大橋晃一)
06.「レ・ミゼラブル」セレクション(C.M.シェーンベルク/大橋晃一)

 

 今回のTKWO定期はシェーンベルク姓を持つ2人の作曲家にスポットを当てた企画。
かたや現代音楽、かたやミュージカルというかなり振れ幅の大きくなりそうな企画ですが、A.シェーンベルクが映画を想定して書いた楽曲を入れてみるなど統一感もあり面白かったです。

 

 前半はA.シェーンベルク。ファンファーレは2分ないくらいの短い作品ですが3つのモチーフが登場。TKWOの金管セクションはいつも通りの上品な響きで、コンサートの開幕にふさわしい演奏でした。特に冒頭のホルンはバッチリきまっていて痺れました。

 

 次はA.シェーンベルクのOp.47を下敷きに作曲された2020年(および2021年)の吹奏楽コンクール課題曲5番。こういった現代音楽の作品は現場で聴いてこそわかるものが多く、不協和音のヴェールの中から印象的な旋律が浮かび上がってくるような様はとても綺麗でした。川瀬氏の棒は情熱的ながらも非常に明快で、場面の展開があざやか。後半のテンポが速くなった箇所はとくに見事でした。

 

 映画の一場面への伴奏音楽は「迫りくる危機」「破局」「不安」のシーンを想定して書かれたものらしく、確かにそれらの緊張感あるシーンはA.シェーンベルク向きかもしれません。メロディらしいメロディはないとはいえ十分に和声的で、身構えていたよりすんなり聴けました。劇伴ということもあり弱奏でこまやかな表現が求められる箇所が多かったですがTKWOはさすがの集中力。

 

 ミス・サイゴンは7分程度の宍倉版がよく吹奏楽コンクールで演奏されていましたが、今回はデ・メイ版の20分程度のアレンジ。使われるモチーフは近いもののこちらは1曲に割かれる時間が多く、よりたっぷりと原曲のメロディを楽しむことができました。

 

 ラ・マルセイエーズはフランス国家。今回はレ・ミゼラブル前奏曲として3分程度にアレンジされたものでそのままレ・ミゼラブルに入る演出。薄めのサウンドから始まって盛り上がるさまは単品で聴いたとしてもかなりよさそうな感触でした。

 

 そしてメインのレ・ミゼラブル吹奏楽シーンではオペラやミュージカルを取り上げられることは多いですが、今回のように1つの作品に40分も割ける企画は初めて見たかもしれません。もとが歌の曲を管楽器向けにアレンジするので、その過程で「歌詞」は失われることになります。その結果、歌詞が変わる、いわゆる「2番」のような箇所が管楽器だと「繰り返し」になってしまい、メドレーにする際などは省略されることがよくありますし、確かに理屈はわかります。しかし、実際にたっぷり時間を使った編曲として聴いてみてわかりましたが、たとえ歌詞がなくともメロディが繰り返されることにはやはり意味があるし、長い時間をかけるということは実は大事なのだな、と感じました。もちろん編曲もただ繰り返すわけではなくメロディの担当が変わったりと趣向が凝らしてあるので飽きるというわけではありません。オペラやミュージカルの編曲ものは今までパフォーマンス重視の少し軽めなもの、という認識でしたが、こういった取り組みであればもっと聴いてみたいと思わされました。

 演奏も素晴らしく、特に各ソロは最高でした。ソプラノサックス、トロンボーンは特に印象的でしたね。ここでも川瀬氏は情熱的かつスタイリッシュな演奏。特にトゥッティでの強奏でのあおりっぷりはものすごく、TKWOがここまで音量を出しているのは久しぶりに聴いたかもしれません。

 

期待していたよりさらに濃厚なよい演奏会でした。
次回の定期は4月末の予定。こちらも楽しみです。