2楽章の「Tragedy of Destruction」はまさに圧巻。人間の蛮行によって地球が破壊されていくという衝撃的な描写がなされる楽章ですが、ここでの打楽器群による行為はまさに「破壊的」。TKWOでこのような強烈なエッジの音を聴いたのははじめてです。合奏体がまさに一体化したかの如くの音圧、そして一糸乱れぬ音形からは並々ならぬ気迫を感じました。そしてこれが長いこと!このテンションを10分近くも保ってしまうのはもはや驚異的です。聴いているだけで消耗するくらいですから、演奏にあたっても相当、消耗されたことでしょう。
■TWILIGHT FORCE スウェーデン…もとい、TWILIGHT KINGDOMのバンド。今回の大本命。 クサいを通り越してダサいと言えなくもないほどのいで立ち、楽曲は悶絶もの。 去年発売の2ndが尋常でない出来だったのでかなり期待をしていました。 しかしこの類のバンドはライブで見るとずっこけることもままあるもの…。 と思っていたら完全にそんな不安は吹っ飛ばされ、ついでに精神まで王国に飛ばされて気づいた時には1時間が経過していたのでした。 「To the Stars」での大合唱は予想できましたが、全曲通してものすごい盛り上がり。私も拳を振り上げて王国民としての存在を確認してきたという次第です。 寸劇を交えたり楽しく振り付けをしたりしながらのステージはエンタテイメント性が高く、なおかつ演奏はシッカリしており、地力の強さを感じました。 「Flight of the Sapphire Dragon」などキラキラしたサウンドも堪能でき、「Gates Of Glory」での例の「シャキーン!」も決まりましたね。 最後は「The Power Of The Ancient Force」。曲中のコーラスで「TWILIGHT FORCE」というバンド名にもなっている単語を歌う箇所があるのですが、会場の合唱もかなり熱かったです。バンド名がコーラスできるって、いいですね。
■FREEDOM CALL ドイツのバンド。最近出た新作アルバムにて「メタルはみんなのもの」という強すぎる楽曲を生み出しました。 ゴツくてアツい、漢らしいメタル。そしてサウンドも素晴らしかったです。この日で一番、各パートの音がくっきり聞き取れたのではないでしょうか。 Voのキャラクターがとても面白く、声色を使い分けながら巧みに客席をあおるさまはさすがベテランの貫禄を感じました。5時間立ちっぱなしの観客でも構わずジャンプさせてしまうところが素敵でしたね。 こちらも「Freedom Call」という曲でバンド名を合唱するパートがあり、感動的でした。パワーメタルのよさはやはり合唱できるメロディの強さだなと感じましたね。 「Metal Is For Everyone」はものすごい盛り上がり。もうこれはメタル史に残る曲といってもよいのではと思わせる楽曲の力を感じました。