現在、最も注目すべき邦人作曲家のひとり、藤倉大。
自主レーベルMinabelから発売予定のアルバムを、藤倉大さんのtwitterを通じて一足先に聴かせていただいた。
ミナベルからでる僕のアルバムのiTunes配信は4月6日から、だそうです。音楽ライターの人でまだこのアルバムを聴いて書きたい!って言う人います?プロ、新聞の批評家、ブロガー、学生ライター、皆ウェルカム。ブーレーズの新録音も入っています。http://t.co/YkFy6VHslN
— Dai Fujikura / 藤倉大 (@daifujikura) 2014, 3月 7
"Ampere" concerto for piano and orchestra (live)
"Fluid Calligraphy" for violin
"Stream State" (live) for orchestra
"Poyopoyo" for solo horn
"Perla" for bass recorder
"my butterflies" for wind orchestra
どの楽曲も、現代音楽なのに聴きやすく、全体的に柔らかなサウンドの印象を受けた。
特に耳を惹かれたのは「Ampere」で、ピアノ協奏曲という編成だが、テクニックがどうとかでなく、音楽そのものが頭に入ってくる…という意味では、ブラームスやそれ以前の協奏曲スタイルに近いのかもしれない。
ピアノという楽器はそこまで特殊な奏法があるわけではないので、他の楽曲よりも調性感があるのも聴きやすい理由の一つだろう。
また、各独奏曲も興味深い。
「ぽよぽよ」なんて、ホルンのいろいろな奏法を見せながら、タイトルが想像させるような面白い音楽が展開されているし、「Peria」についても、リコーダーでこんな表現ができるとは…!
もちろん奏者の確かな技術があってこそだろうが…。
木管楽器のフラッターがわりとよく使われているようで、「my butterflies」でも聴ける。
これは最近も東京佼成ウィンドオーケストラで取り上げられていた楽曲で、そのときのプログラムノートでは「綿毛のよう」と書かれている。
ちなみに、このアルバムには収録されていないが、藤倉さんはSaxophoneにも「SAKANA」という楽曲を書いてくれている。
要チェックや!