cali≠gari「cali≠gari 30th Caliversary”1993-2024″ カリ≠ガリ vs プロレス @ 新宿FACE 2024/03/30」

特濃のイベントでした。ヴィジュアル系バンドであるカリガリとプロレス団体である
暗黒プロレス組織666のコラボ。

 

 

■セットリスト
~第0試合 説明マッチ~
01.トカゲのロミオ
02.赤色矮星
03.トレーションデモンス
04.マネキン
~第1試合 ●青 - 石○~
 政岡淳/ガイア・ホックス VS 塚本拓海/Ken
05.紅麗死異愛羅武勇
06.コック ア ドゥードゥル
07.色悪
08.ゼリー
09.いつか花は咲くだろう
~第2試合 ○青 - 石●~
 怨霊/ラム会長 VS ガッツ石島/条柴拓真
10.マッキーナ with かおり
11.マグロ with かおり
12.混沌の猿
13.嘔吐
~第3試合 ●青 - 石○~
 宮本裕向/小仲=ペールワン VS 柴田正人/植木嵩行
~桜井青断髪式(ならず)~
~第4試合(12人) ●青 - 石○~
14.-187- (試合中)
15.37564。 (試合中)
16.失禁 (試合中)
17.クソバカゴミゲロ (試合中)
~桜井青断髪式~
18.エロトピア

 

フロアの真ん中にリングがあり、花道で奥のステージと繋がっている状態でした。
演奏に先立ち、まずはリングでcali≠gari村井さんとベッド・インかおりさんによる前説。プロレス好きらしいテンションの高さで、村井さんは過剰なほど下ネタをぶっこんでおりました。

 

プロレス初めての人?という問いかけに私を含めかなりの観客が挙手、ではcali≠gariファンに説明を、という流れでルール説明マッチが行われました。3カウントのルールやブーイングのタイミング、応援の仕方などのチュートリアルが行われ、たいへんわかりやすく入門できたのではと思われます。

 

説明が終わると両チーム入場し挨拶。ライブパート以外は撮影可能ということで、東西南北に向かって撮影タイムを設けており、サービス精神が伺えます。赤組が石井さん、青組が青さんというチーム分けで、プロレス選手たちは青さん側がヴィジュアル系っぽい選手たち、石井さん側がガッチリした選手たちというチーム構成。各チーム挨拶では青さんチームの紅一点であったラム会長が「青さんを待ち受けにしていたこともある」とcali≠gariファンであったことをアピールし、たいへんあたたかい空気が流れていました。

 

負けた方に罰ゲームという話で石井さんは「オレは負けたらマスク取りますよ」と言っていましたが、結局「負けたほうが髪を切る」という条件に。正直、ここで展開は読めた気もします…。

 

そしてライブパートへ。村井さんの企画ということもあってかベースが大活躍する曲ばかりで、トカゲのロミオからはじまりマネキンまで一気に駆け抜け第一試合へ。音量は普段のライブハウスよりかなり小さめだったこともあって、余裕を持って楽しめたようにも思います。村井さんや青さんがリングに来るたび審判の方々がロープを持ち上げてリングへの入口を作っていて、息を合わせるのがなかなか大変そうだなとも思いました。

 

第一試合では青チームの二人が印象的で、ヒールらしいふるまい(看板を使ったり、2対1を演出してみたり)であったり、「ほらほら、応援しないと負けちゃうよ!」と応援ポイントを教えてくれたりとかなり手厚い試合運びだったように思います。ガイア選手のジャンプも映えていて、あれで一気に観客がプロレスの派手さに惹き込まれていったのを感じました。

 

続くライブパートでは「ゼリー」など珍し目の曲も披露。初期の曲に頼る必要のないライブができているバンドとはいえ、やはりテンションは上がります。終盤以外で演奏される「いつか花は咲くだろう」も新鮮。やっぱりこの曲のイントロのベースライン凄すぎますよね。

 

第二試合ではラム会長や怨霊選手と石島選手、条島選手のバトル。特に体重差、体格差を見せる試合運びで、パワーで押す赤チームと技で攻める青チームという村井さんの解説どおり、個性がよく現れた試合だったと思います。このあたりでプロレスは勝敗とかじゃなくて魅せ方に注目するヤツなんだなと気づき始めました。

 

続くライブの前にベッド・インのライブでも行われるかおりさんの生着替えタイムが入り、ツインボーカル体制で「マッキーナ」「マグロ」。特にマグロでの掛け合い部分などは新鮮でとても良かったです。「嘔吐」もやはり最高にテンション上がりますね。村井さんのソロもバキバキでした。

 

第三試合は赤チームの植木選手の独壇場。元警察官という肩書を強調しつつ自由すぎるふるまい(ダダをこねたり、銃をつきつけてみせるなど)のギャップで笑いを取りに行っており、とても面白かったです。リング外で各チームの他の選手たちがやりあったりしていたのも賑やかでした。

 

赤チームの勝ちということで青さんの断髪式が始まりかけますが、もう一回!ということで全員参加の第四試合に突入。さらにライブも開始し、ライブしながら試合も進んでいくというカオスな状態に。曲も187をはじめ暴れ曲ばかりでマッチしてましたね。

 

最後も赤チームの勝ちということで本当に青さんの断髪式へ。かおりさんがハサミで勢いよく青さんの髪を切り落とし、上がる歓声、落ちる髪、それを拾うラム会長…という光景でした。最後はエロトピアで終幕。

 

プロレスは見たこともなかったのでどうなることやらと思いながらの参加でしたが、たっぷり楽しめて本当に面白かったです。cali≠gariにも666にも感謝ですね。数日前に行われた色々な十字架のトークショーでも「cali≠gariは知らない文化への入口になってくれた」という話が出ていましたが、今回もまさにそれだったと思います。撮影も入っていたので映像化も期待しちゃいますね。