パスピエ「幕の内ISM」

前作「演出家出演」で惹きこまれたリスナーを、さらに深く引きずり込んではなさないような、さらに濃いアルバムだ。
クセやシカケが随所に散りばめられ、なおかつ強力な武器である歌メロは健在。

このバンドの存在を知った時は相対性理論であったり、東京事変であったりを想起しながら聴いていたものだが、今作で完全にその印象はなくなった。
前述の2バンドとは全く違う個性が見て取れる名盤といえるだろう。

サビでの爆発力が圧倒的な「トーキョーシティ・アンダーグラウンド」、日本らしいたゆたいを感じる「あの青と青と青」、脱力しながら聴ける「ノルマンディー」、リズムのシカケにニヤッとする「誰?」など中毒性の高い曲多し。

これは売れるでしょう。
初回版のジャケットもジオラマ仕様になっていて素敵。