参院選の投票日である7月20日は、王子で演奏会が開催されます。
芥川也寸志は芥川龍之介の三男で、ゴジラなどで有名な伊福部に学び数々の作品を残しました。
交響曲第1番や弦楽のためのトリプティークなどのシリアスな作品のほか、「八つ墓村」「八甲田山」といった映画音楽でも大活躍しました。
今回の演奏会ではスコアが紛失したとされていた「八つ墓村」のオリジナルスコアが見つかったことからその版での抜粋演奏が特に目玉ですし、交響三章や交響管弦楽のための音楽など、初期芥川のエネルギーを感じさせる作品などが並びます。
遺作となった「いのち」は合唱を伴う規模の大きな曲で、これもたいへん貴重な機会。
父である芥川龍之介からはとっつきづらそう、ひねくれ者…という印象が若干あり、息子である也寸志もそういう面があるのかなと思ってしまいそうですが、聴いてみるとこれが純粋なかっこよさにあふれた名曲ばかりなのですね。
30歳のころに当時国交がなかったソ連に密入国するなど破天荒な一面もあり、音楽としてもロシア的、また師である伊福部を踏まえた土俗的で時に暴力的なまでの力強さが魅力の作曲家です。特徴的なのがリズムの取り扱いで、伊福部の民族的なオスティナート(低音による繰り返し。ロックでいうなら単音ギターリフのようなもの)をさらに押し進め、なおかつ4拍子では割り切れないフレーズの繰り返しを執拗に当てはめるなどのモダンさも持ち合わせたなかなかに強烈な作風です。
私もクラシック演奏を趣味にしていた時期がありますが、弦楽のためのトリプティークには取り組んだことがあり、彼のメロディアスでありつつ土俗的、なのに理性的というロシア的バルトークとでもいうような音楽には惹かれていました。
近年再評価の機運が高まっており、交響曲第1番など再演される機会も増えてきています。
今回の演奏会は曲目もさることながら学生への支援策が手厚いところもポイントです。
一般はチケット5000円のところ、大学生は1000円。小中高生は事務局への問い合わせで100円で鑑賞可能とのこと。
オーケストラ・トリプティークは日本人作曲家の作品を演奏し継いでいくという志があり、今回もそういった動機によるものと思いますが、なかなかゲンダイオンガクのコンサートには足を運びづらいかと思われます。
めっちゃ安いし、選挙のついでに行ってみよう、と気軽に足を運んでみるというのはいかがでしょうか。
かっこいいオーケストラが聴けることうけあいですよ。