EMPEROR「Anthems to the welkin at dusk - final japan tour @ TSUTAYA O-EAST」

DeafheavenとEmperorのライブに行ってきました!

 

■Deafheaven
01.Black Brick
02.Honeycomb
03.Glint
04.Dream House

 

Deafheavenは音源の印象よりさらに肉体的というか、人間味あふれる演奏でよい意味で驚きました。特にドラムなどのリズム隊で顕著で、Black Brickなどは音源だとかなりカッチリとしたビートを感じるのですが、揺らぎを持ったパワフルなプレイになっており心地よく聴けました。また、サウンド面においてもバンドサウンドとしての説得力を感じ、シューゲイザー的な轟音のときや甘いサウンドのときは特にすっきりとした魅力が出ていました。これはライブでないと味わえない一面かと思います。やはり4曲では物足りないのでまた来てほしいですね。


■Emperor
01.Alsvartr (The Oath)
02.Ye Entrancemperium
03.Thus Spake the Nightspirit
04.Ensorcelled by Khaos
05.The Loss and Curse of Reverence
06.The Acclamation of Bonds
07.With Strength I Burn
08.Curse You All Men!
09.Towards the Pantheon
10.The Majesty of the Nightsky
11.I Am the Black Wizards
12.Inno a Satana
13.The Wanderer

 

LOUD PARKでも見た2ndの再現ライブ。前回は疲れもあってそこまで堪能できなかったのですが、今回はこれがメインです。たっぷりと堪能しました。Deafheavenとはうってかわって暗黒な空気感の中、名盤2ndが再現されていきます。演奏はすさまじいの一言で、ドラムのタリムは終始乱れのないマシンガンのようなキック。イーサンも絶好調(特に後半はすごかった)で、ギターのキレのよさとシャウトの凶悪さはゾクゾクきました。

 

再現が終わったあとは1stの曲などを、後ろのスクリーンに自然の映像を流しながら披露。最後のInno a Satanaまであっという間でした。楽しかった!

 

Kalmah「PAST AND PRESENT JAPAN TOUR @ The Game」

フィンランドの沼メタル、Kalmahを聴いてきました!

 

■セットリスト
01.Hook the Monster
02.The Groan of Wind
03.Pikemaster
04.Holy Symphony of War
05.The Evil Kin
06.Take Me Away
07.Blood Ran Cold
08.Moon of My Nights
09.Seventh Swamphony
10.Evil in You
11.They Will Return
12.12 Gauge
13.The Black Waltz

 

En.
14.Heroes To Us
15.Hades

 

Kalmahは去年に引き続き観るのは2回目。直前のオーストラリアツアーのセットリストをチェックして行ったのでほぼ想定通りでした。
The Gameははじめて行きましたが、同じ建物にライブハウスが複数入っており入場が非常に混沌としていました…。

 

勢いのよいHook The Monsterで幕をあけ、あとはあっという間。前回観た時も感じたギターのバランスの小ささは相変わらずでしたが、ソロはちゃんと聴こえるしここぞというリフはそれなりに聴こえたので多少脳内補完はいるものの十分なレベル。

 

Pikemasterでのコーラスはとても楽しくてよかったですね。全体的にリフやギターメロディ、コーラスなどを観客が合唱するシーンも多く、とても心地よいライブでした。Vo、Gtのペッカ・コッコも上機嫌でMCも喋る喋る。聴き取りづらかったのもあり終始滑っていましたが楽しそうだったので問題ないでしょう。嵐の話題を入れてきたのは笑いましたね。

 

最新作「Palo」からの曲も3曲。Kalmahは基本的な音楽性が全く揺るがないメロディックデスメタルなので、初期の曲から最新曲まで違和感なくつながるのが素晴らしい。個人的に好きなSeventh Swamphonyを今回も聴けたのは嬉しかったですね。後半では初期の楽曲を連発したあとThe Black Waltzで本編終了。しかしどれもこれも本当に歌いたくなるギターメロディです。今回はGtのアンティ・コッコは不参加のようでサポートギタリストがリードをとっていましたが、楽曲に完全にマッチした最高の仕事でした。

 

アンコールはHeroes to UsとHades。15曲たっぷりでしたが、Kalmahは楽曲がいいのでもっともっと聴いていたかったですね。また来日してくれるのを楽しみにしています。

 

 

People In The Box「One Man Tour 2019『Tabula Rasa』 @ LIQUIDROOM」

PITBの新アルバムリリースツアーに行ってきました!
今年はめちゃくちゃLIQUIDROOMに行ってるな…。

 

■セットリスト
01.装置
02.いきている
03.木洩れ陽、果物、機関車
04.風景を一瞬で変える方法
05.忘れる音楽
06.泥棒
07.まなざし
08.ブリキの夜明け
09.聖者たち
10.2121
11.八月
12.もう大丈夫
13.無限会社
14.ミネルヴァ
15.かみさま
16.懐胎した犬のブルース

 

En.
17.世界陸上
18.スルツェイ
19.ヨーロッパ

 

新作Tabula Rasaを突如配信リリースしてからのツアー。
このアルバムが非常に素晴らしかったので、ライブもとても楽しみにしていました。

 

セットリストはTabula Rasaの流れを軸にしつつ、過去の曲を織り交ぜたもの。Vo波多野さんはギターをぶら下げながらキーボードを弾き、要所要所でギターに持ちかえるというスタイルでした。

 

装置でのこれでもかというような韻の踏み方はライブだとよりリズミカルでふわふわと。そのぶん最後の轟音は利きますね。いきているは特徴的なリズムのリフレインが印象に残る曲ですが、PITBにしては少ない音数の中で、ここまでの構築美を出せるのかという気持ちになります。Dr山口さんはACID ANDROIDでも感じましたがよりタイトに、より抜けのよいショットを放つようになっており、かつてはもっとゴーストを多用していたイメージだったのですが研ぎ澄まされた印象でした。カッコよかった。

 

ある意味で予言めいていた泥棒につづいてまなざしの流れは社会への視線を強く感じさせるもので、そこからのブリキの夜明け、聖者たちの異質感も大変に心地よく聴きました。八月ではキーボードによるアレンジでこれも良かったですね。PITBはいつもライブアレンジが凝っていて最高なので、いつかナンバーガールとかKing Crimsonみたいに記録シリーズとか言ってライブ音源出しまくってほしいな…。

 

Ba福井さんの印象的なイントロからのミネルヴァからかみさまへ。前回のKodomo Rengouツアーでの演奏はドゥームな印象を受けましたが今回はよりロックな方向性で、それでもこの曲の神性というかホーリー感はまったくゆるぐことなく響きました。こちらの涙腺はゆるみました。

 

アンコールでは世界陸上。このリフ本当に複雑ですよね。前回ツアーでは大変そうでしたが今回はむしろ楽しそうで、マジか…となりました。これまたホーリー感の強いスルツェイから、ヨーロッパで終演となりました。

 

本当に素晴らしいライブでしたし素晴らしいアルバムです。Kodomo Rengouで吹っ切れたなと思いましたが、まだまだ進化を止めることはなさそうですね。

 

 

森下唯「ミクロ・マクロ @ 調布市文化会館たづくり くすのきホール」

森下さんのピアノを聴いてきました!

 

■セットリスト
01.6つのバガテル 作品126(ベートーヴェン
02.エスキス 48のモチーフ 作品63/第4巻(アルカン)
03.ピアノソナタ第29番 変ロ長調 作品106「ハンマークラヴィーア」(ベートーヴェン

 

En.
04.スケルツォ(アルカン)
05.幻影(アルカン)

 

アルカン作品を積極的に取り上げてくれる森下さん。今年の演奏会ではアルカン作品に加え、ベートーヴェンの長大なソナタを含む重厚なプログラムでした。

 

6つのバガテルはベートーヴェンの最後のピアノ曲とのことですが、バガテルらしい遊び的な部分や場面転換など、アルカン作品に似た匂いを感じる箇所もあり面白かったですね。特に4が好きなのですが快速でありながら繊細で気持ちよく聴きました。

 

エスキスは楽曲のタイトルを舞台上に映す演出付き。映像的な表現が多いアルカンなので、これは良い試みだったと思います。(パワポだったんですね)録音でも非常によかったのですが、やはり実演だと弱音の響きがしっかり聴き取れてよかったです。「ヘラクレイトスデモクリトス」での場面転換や「小悪魔たち」でのおもしろさ、「夢の中で」で音が静かに空間を満たしていくような様は特に印象的でした。やはり森下さんはダイナミクスの扱いがとても心地よいんですよね。

 

ハンマークラヴィーアは40分ほどにもなる長大な楽曲で、特に第3楽章が長い緩徐楽章です。とても心地よかったのですが、気温的に絶妙にちょっと暑いくらいの環境と薄暗さで、うっかり意識がとびかけました…。しかし森下さんの集中力はすさまじく、4楽章の最後まで端正な演奏を楽しませてくれました。この曲は事前にさらっとくらいしか聞いたことがなかったのですが、4楽章のフーガなど面白いと感じる部分も多々あり、これから掘ってみようかなと思いました。

 

アンコールはエスキスから2曲。超スピードでのスケルツォのあとは染み入るような幻影で終演となりました。

 

アルカンの代表曲はだいたい取り上げてきたかな、という状況で次はどんな手がくるかな、と楽しみです。シューベルトとかリストのソナタとかも凄いことになりそう…。(と思って過去の演奏曲目を調べたら、もうやったことあるんですね。)

下村陽子「Music 4Gamer # 5 下村陽子 30th Anniversary ORCHESTRA CONCERT -THANKS Again!!- @ Bunkamura オーチャードホール」

ゲーム音楽をはじめ多方面で活躍する作曲家、下村陽子さんの30周年記念コンサートを聴いてきました。

 

■セットリスト
01.「ストリートファイターⅡ」(Arr.穴沢弘慶)
02.「スーパーマリオRPG」(Arr.亀岡夏海
03.「LIVE A LIVE」(Arr.竹岡智行)
04.「聖剣伝説 LEGEND OF MANA」(Arr.亀岡夏海
05.「ゼノブレイド」(Arr.穴沢弘慶)
06.「舞台&アニメ」より(Arr.森下唯)
07.「ひるね姫~知らないワタシの物語~」(Arr.森下唯)
08.「マリオ&ルイージRPG」(Arr.竹岡智行)
09.「ラジアントヒストリア」(Arr.穴沢弘慶)
10.「FINAL FANTASY XV」(Arr.和田薫
11.「キングダム ハーツ」シリーズより(Arr.亀岡夏海

 

En.
12.APOCALYPSIS NOCTIS(Piano 下村陽子
13.Song Of MANA

 

僕にとっての下村さんの音楽は「スーパーマリオRPG」で、プレイしてから20年ほどたって社会人になってからサウンドトラックを探してTSUTAYAめぐりをしたものでした。

 

今回は30年を総括した内容で、カプコン時代、スクウェア時代、フリーランス時代の代表曲の数々がオーケストラアレンジにて披露されました。

 

どの曲も素晴らしく(いろんな曲をやるため、1曲ごとは一瞬で過ぎ去っていきましたが…)楽しい演奏会でしたが、特に思い入れの強いマリオRPGではフィールド曲やモンスター戦に加え、名曲「森のキノコにご用心」とエンディング曲である「楽しいパレード 愉快なパレード」が演奏されました。特にパレード曲は某夢の国テイストを入れつつもマリオと下村さんのテイストを混ぜ合わせた素晴らしい曲で、当時はこの曲を聴くためだけにゲームクリアするという日々を過ごしていたものです。今回はワンフレーズだけで過ぎ去っていきましたが、管弦楽で鳴らされるパレードのサウンドには感無量でした。

 

聖剣伝説LOMではホームタウン ドミナにはじまり焔城やタイトルテーマが演奏され、感動的でした。下村さんの民族的な風味も感じさせつつ壮大なオーケストレーションとメロディを積み上げていくスタイルはこの作品でかなり効果的に表現されていたと思います。

 

休憩を挟んで後半では宝塚の「天は赤い河のほとり」やハイスコアガールひるね姫といった多様な形態に向けた楽曲群。ドラマティックなメロディラインや透き通ったピアノフレーズなど、これぞ!といった感じでしたね。これらの編曲を担当した森下さんは屈指のアルカン弾きでもありFF15のピアノアレンジDiscの演奏なども担当した方ですが、この日も立たせるところをキチっと立てる最高の演奏を聴かせてくれました。

 

マリオ&ルイージRPGではうってかわって底抜けに明るいサウンド。かと思えば最後の「イン・ザ・ファイナル」ではFFにも通じるシリアスな世界観を聴くことができました。続く「ラジアントヒストリア」はオーケストラに合う楽曲が多く、初めて聞きましたがかなりかっこよく好印象でした。

 

本編最後はFF15とKHのメドレー。FF15ではピアノから始まる「Somnus」から「Valse di Fantastica」、「Valied in Black」、コーラスがさえわたる「OMNIS LACRIMA」と来て「夜に満ちる律べ」で締め。どれも最高にかっこよく、和田さんによる重厚なオーケストレーションも効果絶大だったと思います。KHでも「Dearly Beloved」など印象的な楽曲たちが披露され、感動のうちに本編終演となりました。

 

アンコールでは下村さんがピアノを演奏してのFF15「APOCALYPSIS NOCTIS」。これもピアノが強烈なアクセントになりつつフルオーケストラのかっこよさが堪能できる曲ですがここまでの流れに場のテンションも最高潮になっており、かなり熱い演奏となりました。最後は聖剣伝説LOMより「Song of MANA」で終演。下村さんも「私の30年、はやっ!」と仰っていましたが、本当にあっという間の時間でした。まだまだ精力的に活動してくれそうで嬉しいですね。いい演奏会でした。

 

東京佼成ウインドオーケストラ「第145回定期演奏会」

 

01.前奏曲とフーガ 変ホ長調「聖アン」BWV552(J.S.バッハ/D.ハンスバーガー編)
02.楽しい鐘の音(J.S.バッハ/P.グレインジャー編)
03.ウィンド・アンサンブルのためのシャコンヌJ.S.バッハ/伊藤康英 編)
04.デチューン(酒井健治)
05.吹奏楽のための協奏曲(高 昌帥)

 

TKWOの定期演奏会に行ってきました。
指揮は正指揮者の大井剛史さん。

 

前半はバッハの編曲もの、後半は吹奏楽オリジナルという構成。

BWV552はストレートな編曲で整理された和音が綺麗。まるで一人がオルガンを弾いているかのように同じ方向を向いて団結したサウンドと、吹奏楽ならではのカラフルさを楽しむことができました。
続くグレインジャーでもその響きは同様で、よりビートを感じさせる編曲も相まってとても満足度の高い演奏に仕上がっていたと思います。

 

そして前半の山場であるシャコンヌは圧倒的な出来。伊藤さんの編曲もものすごいのですが、構築力がものすごい。こんなにドラマティックな曲になるとは。大井さんの棒はいつも通り端正。締めるところは締めつつも奏者にゆったりと表現させ、楽しい緊張感を味わいました。

 

後半は委嘱新作のデチューンから。複雑な響きや音量操作の指定によるクローズアップ、反復による意識付けなど様々な仕掛けがあり、わくわくしながら聴くことができました。コンテクストを使ったメタ的なフレーズの使い方って面白い発想ですね。また聴きたいです。

 

最後は吹奏楽のための協奏曲。バルトークを想起させるタイトルですがその名の通り、各パートに難所が用意された大変な難曲でした。しかしTKWOの演奏は本当に見事。オーボエコントラファゴット、アルトフルートやクラリネットをはじめとしたソロも素晴らしく、25分が本当にあっという間でした。

 

いつもは2階席から聴いているのですが、今回は1階席の前方で聴いてみました。バランスはやはり2階席で聴いた時のほうがよいのですが、各パートの息遣いや細部は近い分聴きとりやすく、ハマってしまいそうです。

 

来期の演奏会予定も発表され、どれも期待できる内容ばかり。できれば全部聴きに行きたいですよね。楽しみです。

 

cali≠gari「「ただいま、ビクターーーー。」 -déraciné,either…or a sentimental contract-」

 

■セットリスト
01.ママゴトセンター -Rebuild-
02.マッキーナ -Rebuild-
03.偶然嵐 -Rebuild-
04.-踏- -Rebuild-
05.淫美まるでカオスな
06.ハラショー! めくるめく倒錯 -Rebuild-
07.コック ア ドゥードゥル
08.その斜陽、あるいはエロチカ
09.オーバーナイトハイキング
10.月光ドライブ -Rebuild-
11.東京ロゼヲモンド倶楽部
12.飛蝗者読誦 -Rebuild-
13.混沌の猿 -Rebuild-
14.シャ.ナ.ナ -Rebuild-
15.スクールゾーン -Rebuild-
16.電気睡蓮 -Rebuild-

 

En1.
17.続・冷たい雨
18.冷たい雨
19.この雨に撃たれて

 

En2.
20.マネキン
21.ヘルニア
22.クソバカゴミゲロ

 

おもしろかったです!!