cali≠gari「憧憬、睡蓮と向日葵(良心盤)」

第8期カリガリの、約一年ぶりのミニアルバム。
前作は「春の日」の完全版で、その名のとおり春をイメージしたミニアルバムでした。
今作は青くさわやかなパッケージからも想像できるように、「夏」をイメージした作品です。

Vo石井がGOATBED活動で忙しかったこともあり、Gt桜井の音楽性が色濃く反映されています。
「薫風、都会、行き行きて」では夏の道を自転車で走り抜けていくような疾走感と爽快感のある楽曲。
編曲にクレジットされているKey秦野猛行によるサウンドづくりがさらに描写的な音楽に仕上げています。
続く「ギラギラ」ではバンドサウンドでうだるような暑さにおかされた頭を。これはライブで楽しそう。
「陽だまり炎」はBa村井の作曲。印象的なベースソロから始まり、珍しく速弾き風なフレーズのギターも印象的です。
Vo石井作曲の「蜃気楼とデジャヴ」は打ち込みドラム。テーマを決めての作曲は苦手という石井ですが、見事に夏っぽい。
「アレガ☆パラダイス」はなんだかタイトルも歌詞もヤバい風なのですが、このアルバム中一番のキャッチーなメロディでそれを繰り出してくるあたりにこのバンドらしさを感じます。
最後「憧憬、睡蓮と向日葵」は夏休みの最終日を思い出すようなしっとりとした楽曲。

27分という短い作品ですが、今のカリガリの方向性がよくわかるよいミニアルバムです。
今年は私も夏休みを取得して、夏に浸りたいものです。