GW期間中、いろいろな展示があることに気付いたので足を運んでみました。
■葬送のフリーレン展
~冒険の終わりから始まる物語~
会期:4/25~5/12
フリーレン展に出かけたついでにディスクユニオンにも寄ったのだが、またよくわからん吹奏楽のCDを買い込んでしまった。「これはサブスクにないから…買い!」をしていると死ぬジャンル、それがマイナージャンルです。よろしくお願いします。 pic.twitter.com/OdNSSS8psH
— tk (@tk_saxo) April 27, 2024
池袋にて開催されているフリーレン展。
開始数日後に行ってみましたが、想像の5倍くらい並んでいてフリーレン人気にびびりました。学生や家族連れも多く、幅広い層に受け入れられているのがわかりました。
内容はアニメーションの場面カットなどを通路に配置し、いくつかの名場面では等身大フィギュアや等身大パネルを展示。
ここでしか見られない情報、のような裏情報的な側面は薄めでしたが、物語の内容を振り返って楽しむには最適かと思われました。
各ポイントにはクイズが配置されていたり、動画を流すコーナーでは半透明の幕を2枚使ってバトルの描写をしたりと挑戦的な展示も見られました。特に幕2枚の映像は、戦う2人をそれぞれ映し出すというこのために編集したと思われる映像が使用されており、臨場感がありました。
入場に思ったより並ぶので、行く場合は時間に余裕を見てがおすすめです。
■ダンジョン飯
迷宮探索展
会期:4/27~5/6
ダンジョン飯
— tk (@tk_saxo) April 30, 2024
ああダンジョン飯 pic.twitter.com/KaxqOxWEsM
ふらりと行きましたが、比較的すぐに中に入ることができました。各話ごとの料理の模型が多数展示されており、これがメインと言えるでしょう。料理模型をかこむようにその前後のモンスターの説明や、登場人物の撮りおろしボイスなどが配置されており、とても密度が高い展示と感じました。
後半にはイラストの展示もあり、ここも見ごたえがありました。物販も面白いものが多く、揺れたり回転したりのギミック付きアクリルスタンドとか買っちゃいました。
原作も完結していますし、ぜひ最後までアニメ化して、また開催してほしい展だなと思いましたね。
■国立西洋美術館
企画展「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?」
会期:3/12~5/12
美術館に行くやつをしました pic.twitter.com/lX4AsIPMJ2
— tk (@tk_saxo) May 3, 2024
うって変わってシリアスな美術展へ。
シラスなどの動画配信を観ている関係で、弓指さんの作品が出ていることを知っていたので、一度体験しておきたいと思い行きました。
美術鑑賞をじっくりするのは初めてだったこともあり、正直ぜんぜんわからないな…というところもあったのですが、キュレーション、展示の仕方が巧みで、今回のための現代美術に併置する形でルノワールやモネなどの国立西洋美術館が所蔵している作品を並べることで現代美術への補助線としてくれている感がとてもありました。
そのおかげで、いくつかの作品についてはこういう見方をすればいいのかな、というのがわかったりしてとても助かりました。
個人的にいくつか気になったものを挙げます。
・松浦寿夫
「中庭の微風」など、初見ではまったくわからなかったのですが、近くに配置されたモーリス・ドニ「池のある屋敷」を足掛かりにすると、印象的な縦線は樹木を指すことなのかと思い当たりました。そこまでくればあとは色や配置をヒントに風景を脳内で展開できるようになったので、人間というものは不思議だなと。
・布施琳太郎
バーチャル美術館のモデルを映し出すディスプレイや合成音声と詩を組み合わせたディスプレイなどにより一味違った体験が生まれる感触があり、純粋に面白くみました。問題提起などは正直わからないところもありますが、個々のテクストはいずれも興味深く、また素直に綺麗だなと思いつつ見ることができたのも嬉しかったです。
・弓指寛治
山谷のドヤ街を取材…というにはあまりにも密接な交流を経て制作された、膨大な作品群に圧倒されました。作品それぞれも印象的なのですが、それを結ぶ壁に配置された吹き出しやストーリーがたいへん効果的で、絵を鑑賞しているという体験でありつつも映画であったり劇を見ているかのような物語性があってするすると(しかしじっくりと)見ていくことができました。最後のオチにあたる部分もとても印象的でした。
・遠藤麻衣
併置されていたエドヴァルド・ムンク「アルファとオメガ」に衝撃を受けました。ムンクというと有名な「叫び」くらいしか知らなかったのですが、こんなに攻めた題材の連作があったとは。映像はそれをもとにしたものらしく、ちょっと人が多かったこともあり最後までは見られませんでした。
・坂本夏子
「入口」がとにかくすごかったです。これをもう一度見たくて図録を買ったうえで再訪もしたほど。国立西洋美術館のTwitter(現X)でも全体像を見ることができますが、実物で見ると本当に鑑賞体験が全く異なり、驚きました。言ってしまえば四角形が大小組み合わされている絵ではあるのですが、ある点に焦点を当てるととたんにそこに遠近感を感じさせられ、焦点をずらすとそちらに遠近感が移る。どこを見ても入口のように見えてくる感触があり、純粋にずっと見ていたいと思わせられる作品でした。
アニメから現代美術と雑多に見てきましたが、こういった展示を見に行くのも刺激になってよいですね。特に美術館に行く習慣は今までなかったので、今後も面白そうな展示があったら足を運んでみようかな、と思わされました。