トベコンチヌエド。

CDやコンサートの感想を主に書いています。

「葬送のフリーレン オーケストラコンサート @ パシフィコ横浜 2024/08/21」

葬送のフリーレンのコンサートに行ってきました。
演奏はサントラ系ではおなじみの東京フィルハーモニー交響楽団に指揮は田尻真高さん。


アニメ映像を後ろのスクリーンに流しつつ、サウンドトラックの楽曲群をほぼストーリーの流れに沿って演奏していくという流れでした。

 

演奏曲は短いものも多いとはいえ30曲以上あり大ボリュームでしたが休憩はなし。ただし途中でゲストとして作曲家のEvan Call、ED曲のmilet、そして指揮の田尻真高によるトークが挟まり、オーケストラはその間に退場して休憩の時間をとっているようでした。

 

会場が大きいこともあり、オーケストラコンサートとは言いつつも基本的にはアンプで増幅されたサウンドなのですが、実演に際し古楽器をトランスクリプションしたりと細かい調整がされたようで、サントラとはまた一味違う響きが楽しめたと思います。

 

中でも印象的だったのはホイッスルの野口明生氏で、レコーディングでも参加したメンバーとのこと。


メロディを受け持つ瞬間が多く、また全体を通して共通のモチーフの上で様々な伴奏の味付けを行うタイプの作品であることからかなりの存在感でした。コーラスも全編にわたって参加しており、もちろん参加しない曲もあったのですがかなりの比率。サントラを流し聴きしていたときはここまで多いと思っていなかったので、新鮮でした。

 

「Zoltraak」などの戦闘曲ではハンドクラップも加わりリズミカルに。オーケストラ的な打楽器でなくクラップなど人間味がある手法をとっているのも古楽器との組み合わせを意識してのことでしょうか。フリーレン曲は戦闘曲であってもファンタジー感が薄れないので一貫していてとても心地よく聴きました。

 

演奏も後半になるにしたがいどんどん精度が増し、特に最後のブロックは感動的。
「Beyond the Journey's End」は染み入るように響きました。

 

アンコールではEvan氏がこの日のために用意したというメドレーと、「Song for the Beyond」が演奏されました。
奇しくも演奏会の直前にフランメ役を務めた田中敦子さんの訃報があり、追悼コメントも掲出されました。

 

フリーレンは最初から主人公が最強クラスであり、いわゆる「なろう系」「転生もの」的文脈の派生だとは思うのですが、軸として「継承」や「生と死」といった普遍的かつ最近では真正面から扱われることの少なかったテーマに向き合っているように感じられ、とても好きな作品です。原作のアニメ化された後の物語もたいへん素晴らしいので、ぜひアニメ化が続いてほしいですね。