01.Flesh And Blood
02.Surrender
03.Fate
04.Hope
05.Tragic Separation
06.Stranded
07.Land Of Sorrow
08.Silence
09.Turn Back Time
10.Curtain
イタリアのプログレメタルバンドDGMの新作が出た。結成当初にメンバーの頭文字をとって名付けられたバンドだが現在は全員入れ替わっている。メンバーチェンジのたびに音楽性を洗練させ、今ではDream TheaterやSymphony Xを混ぜ合わせたようなハイクオリティな作品を産み出すバンドになっている。
当然メンバーの演奏技量も非常に高いのだが、特にギターのシモーネ・ムラローニは近年のイタリアンメタル界になくてはならない存在で、ファビオ・リオーネとアレッサンドロ・コンティのコラボでの楽曲提供やギター演奏、Secret sphereでのエンジニアとしての参加など枚挙に暇がない。しかし彼のギターの真骨頂はやはりDGMだ。
今回も音楽性は前作までを踏襲しており、ハードなリフとメジャーなサビを持つ明るいサウンドの楽曲が並ぶ。サビでのフックが更に強化されている印象を受け、今までのアルバムだともう一声欲しくなっていたような箇所がかゆいところに手が届くメロディになっていて痛快だ。マーク・バジルの歌も素晴らしく、イタリアンメタルらしい高音の延びと骨太なサウンドが聴ける。
明確なコンセプトがあるわけではないと思われるが、全体を通して精神的な旅のようなものを感じさせるようなつくりになっており、最後の「カーテン」が映画のエンドロールのように響いてくる壮大な世界観だ。このスケールのサウンドをぜひ生でも聴いてみたいものだ。